子どものいない夫婦〈おふたりさま〉相続の落とし穴。夫の財産を妻が全部相続できない?知っておきたい「相続の基本ルール」
◆おふたりさまの場合は、どうなる? この相続の基本ルールをおふたりさまに当てはめると、どうなるでしょうか。 おふたりさまの夫が亡くなった場合、故人の親が存命の場合は妻と親、そうでない場合は妻と故人の兄弟姉妹が相続人になります(図表1ー2)。 つまり、夫が亡くなった場合、妻だけでなく夫の親、あるいは夫の兄弟姉妹も相続人になるということです。 相続が発生する際はある程度年齢を重ねていることが多いでしょうから、図表1ー3のように、兄弟姉妹が相続人となるケースが多いでしょう。 この場合、妻の法定相続分は4分の3、夫の兄弟姉妹の法定相続分は4分の1となり、兄弟姉妹が複数いる場合は4分の1を人数で均等割にします。 ※本稿は『「おふたりさまの老後」は準備が10割:元気なうちに読んでおきたい!68の疑問と答え』(東洋経済新報社)の一部を再編集したものです。
松尾拓也
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