「算数オリンピック」銀メダルの小3男子に訊いた、日常生活から広がる学びの力。「九九のお風呂ポスターは2歳で覚えた」
「算数大好き!」その気づきとご家庭での取り組み
■日常生活から広がる「算数好き」への第一歩 【藤井さん(保護者)】: 物心ついた時からすごい数字が好きな子だったんです。2歳ぐらいの時から、お風呂に九九のポスターを貼ったら2歳で覚えました。 本当に数字はなんでも好きだったので、次は時計のおもちゃ、おもちゃ代わりに電卓とか サイコロとかカレンダーとか、身近にあるものを渡してたら、ずっと数字に関連のあるものばかりで遊んでました。 【今木】:自然に、生活の中で算数に馴染んでいったって感じですね。理想的なパターンですね。うちの子も電車が好きだったので、速さとかは電車で覚えました。電車は好きですか? 【藤井 拓都さん】: 電車好きです! 【今木】:時刻表とかみると面白いよ。いろいろな電車に乗って、何分後にどの駅に着くかとかね、そういうのを駅員さんに聞いたりとか、調べたりとか。 ■興味を伸ばす!家族で楽しむサポート術 【今木】:あとは宇宙とか天文とかは興味ないですか? 【藤井さん(保護者)】: そうですね、宇宙のことも好きです。実は、2年生の時に天文宇宙検定を受けて、すごい宇宙にも興味があります。 【今木】:なかなか王道ですね、天文学者とかに向いているのでは?と思いました。 【藤井さん(保護者)】: かなり興味があるので、実物を見せたいと思いまして、天文台の宿泊体験にいってみたり、近隣のショッピングモールで開催される天文観測も3ヶ月に一度開催されるので足を運んでいます。 【今木】:なるほど、実体験はいいですよね。あとは、自宅の近くにもし山とかがあるんだったら、ちょっとした望遠鏡でも金星、土星くらいだったら見られますので、おすすめです。 実は、天文とかに興味を持つと、日常生活ではなかなか理解できないスケールの大きい数字を体感的につかめるのでいいですよ。
算数オリンピックで銀メダル受賞までの学習方法
【今木】:では、次に学習習慣について聞いてみたいと思います。なにかお家でのルールなどは決められていますか。 ■自発的な早起きがポイント? 【藤井さん(保護者)】: 正直決めていなくて。子ども任せにしています。 【今木】:本当ですか、すごいですね。子ども任せにしてるのにある程度規則的にできて、しかも結果がでているというところが素晴らしいです。 【藤井さん(保護者)】: そうですね。特徴的なのが、男児2人に関しては結構早起きなんで、曜日とかは関係なしに早く起きる習慣があります。 ■朝の学びがカギ!親子で築く効率的な習慣 【藤井さん(保護者)】: 朝起きるのが早いので、朝ご飯までの時間帯に、結構勉強していますね。 【今木】:なるほど!RISUの学習データの中からすると、一番効率のいい勉強方法ですね。 【藤井さん(保護者)】: 実は、私自身(お母様)に朝残業の習慣がありまして、5時6時ぐらいから仕事している状況です。その時に私がすごい話しかけるなオーラ出してるんで(笑)、自分のやることやろうみたいな自然な流れになっているんだと思います。 【今木】:ぜひその習慣が続くといいですね。実際、朝のほうがお子さんの学習効率はいいっていうデータはもう明確に出てるので、めちゃくちゃいい状態だと思いますね。 あとは隙間時間とか、お子さんでいうと学童とか習い事の隙間みたいなことは意識されていますか。 ■移動時間を学びに変える!親子で楽しむ「机に向かわない勉強時間」 【藤井さん(保護者)】:正直、隙間時間の確保は難しいので、そのぶん机に向かっての勉強っていうよりも、机に向かっていない時間をなんとか勉強時間にするみたいな意識はしています。 【今木】:なるほど! 【藤井さん(保護者)】: 例えば、保育園に行くとき、自転車だと早く着いてしまいますが、あえて歩いて行くようにして、親子で話す時間を作るように工夫していました。歩いている間には、車のナンバープレートで足し算をしたり、表札の文字を読んだりします。 祖父に送迎をお願いすることもあり、夏場はセミ取りなんかもしますね。「セミは横に目がついているから、後ろから近づけば捕まえられるよ」とか「鳴いているから男の子(オス)だね」とか「鳴かないから女の子(メス)だね」とか「桜の木に多くとまっているね」とか教えてくれたりしています。 【今木】:理想的な全方位からのサポートで、めちゃくちゃすごいですね。僕も結構自転車に子どもを後ろに乗せて、紙が使えないから暗算を教えたりしてましたよ。 【藤井さん(保護者)】: 歩く時間を勉強時間にする意識をしていたからか、今でも習い事の帰り道は歩いてるんですが、「月までの距離はこんだけだね」と拓都が言うんで、「じゃあ歩いて行ったら何日かかるかな」とか会話はしますね。 【今木】:本当に素晴らしいです! いろんなご家庭がそれを理想としてはいても、実際はなかなかできないようなことを全て実践されていて。我が家でもできてないくらいです(笑)。 【藤井さん(保護者)】: 自宅にいると「ながら」で喋ってしまうので、移動時間を勉強時間にと思い、親としてもきちんと向き合って話すようにしています。これは意識的にですね。 【今木】:あらためて2時間取りましょうって言って取れるものでもないと思いますので、その時間の使い方というか、意識の仕方が素晴らしいです。見習いたいですね。 ではせっかくの機会なので、RISU算数についても訊いてみたいと思います。