ノドの調子が悪い…その後、状態が悪化。 医師「あと一週間遅かったら亡くなっていましたよ。」判明した病とは
「絶対に諦めない」
しんたろ。さんが最もつらかったのは、治療による副作用。特に放射線治療の後、非常にひどい口内炎に苦しみ、口を少し動かすことでも激しい痛みを伴って食事はまったく取れず、約1ヶ月間は絶食状態。その間、味覚も失われており、何を口にしても味を感じることができなかったといいます。喉も腫れて、息が非常にしづらい状況でした。 さらに、骨髄移植は半合致のドナーから行ったため「ハプロ熱」と呼ばれる40度を超える発熱が毎日のように続きました。それに加えて、頭痛や吐き気もひどく、全身が限界に達しているように感じたといいます。また、放射線の影響で膀胱炎も発症し、トイレに行く回数が増える中、排尿時には激痛が伴いました。 「こうした痛みの中での毎日は、精神的にも身体的にも非常につらいものでした」 激しい痛みを和らげるためには、医療用麻薬を使わざるを得ない状況。 「それでも家族の存在を思うことで何とか耐えることができました」と語ります。痛みや苦しみの中にあっても「この状況を乗り越えれば家族とまた普通の日常を過ごせる」と自分に言い聞かせることで、少しずつ前に進むことができたのです。 しんたろ。さんは「絶対に諦めない」という強い意思を持って、前向きに治療と向き合いました。その理由には、もともとポジティブな性格だったことと、何より家族の存在が非常に大きかったからでした。 「もともと、どんな状況でも『どうにかなるさ』という楽観的な考え方を持っていましたが、病気との闘いの中でその考え方が本当に力になりました。しかし、それ以上に大きな理由は家族でした。特にまだ小さかった娘の存在は、私にとって生きるための最大の動機に。娘が成長する姿を見たいという気持ちが、どれほどつらい日々であっても諦めない力となったのです。また妻も私と同じように前向きでいてくれました。私を支えてくれたことは、言葉では言い尽くせないほどの励ましでした。どんなにつらいときでも、妻と娘とテレビ電話する際の笑顔を見ることで『自分は一人じゃない、これを乗り越えられる』という強い意志を持ち続けることができたのです。だからこそ、私は『絶対に諦めない』という強い決意を持ち続け、闘病生活を乗り越えることができました」 現在の病状については、いくつかの症状がありますが、全体的には良好な状態だといいます。 日常的に悩まされている症状は、上半身を中心とした乾燥や湿疹が出ていること。ときどき吐き気を感じ、実際に吐いてしまうことです。また特に夜になると薬の影響からか体調が悪化することが多く、そのせいで寝つきが悪くなることもあるといいます。 「幸いなことに病気の再発はしておらず、つらい症状もありますが、全体的に見れば状態は安定しています」としんたろ。さんは現在の体調について話してくれました。