「維新惨敗」情勢に吉村府知事が焦り…公務そっちのけ衆院選シフトのえげつなさ
“裏金隠し”の衆院選の投開票が27日に迫る中、前回選で躍進した日本維新の会が大苦戦だ。前回は公示前の約4倍の41議席を獲得して悲願の「全国政党化」に弾みをつけたが、今回は公示前の44議席を割り込む可能性がある。 【写真】維新また不祥事…千葉市議2人が市民の請願を捏造して議会提出「間に合わせるため」のア然 報道各社や政党の情勢調査を見ると、維新は牙城の大阪ですら接戦を強いられている。府内19選挙区のうち維新候補が安泰なのは、幹部の地元である12、15、17、18の4選挙区のみ。読売新聞は25日の朝刊で、府内13選挙区で競り合いになっていると報じた。関西以外は広がりを欠く。 まさかの展開に焦っているのが、維新の共同代表を務める大阪府の吉村洋文知事だ。24日の会見で終盤情勢について問われ、「死に物狂いで応援する」と危機感をにじませた。維新の顔として公務そっちのけで応援に駆けずり回ってきただけに、「牙城崩壊」では面目丸潰れである。 府のホームページで吉村知事の公務日程を確認すると、9日の解散の翌日から25日に至るまで、実に12日間も〈公務日程なし〉、もしくは〈出席行事なし〉。庁内執務や打ち合わせなどの公務をこなしたのは17日と24日だけ。えげつない選挙シフトだ。 解散直後の週末12日から14日まで北海道、神奈川、東京、秋田、新潟に出向き、15日は大阪、16~19日は兵庫に張りつき。20日は京都と滋賀、翌21日は大阪、和歌山、奈良でマイクを握り、23日から大阪府内をシラミ潰しにはいずり回っている。 ■大阪万博は控えめアピール 芸人顔負けの「俺やで!」アピールだが、悪評ふんぷんの大阪・関西万博については歯切れが悪いようだ。 「行く先々で教育無償化の必要性などを訴える一方、万博については『半年後に開催するんで来てや~』と呼びかける程度。『僕が万博の批判を受けます』と威勢はいいものの、大々的なアピールは控えた“万博隠し”のようです。『社会保険料も税金も高い』『政治家が腹くくって改革しなきゃ』と演説でぶっているので、税金を湯水のごとく使った万博は具合が悪いのでしょう」(大阪府政関係者) 肝心の万博チケットの売り上げは9月末から530万枚→605万枚(10月2日)→714万枚(11日)の大幅増から一転、経済界に押し付けた700万枚に到達したからか、720万枚(18日)→727万枚(25日)とペースダウン。 吉村知事、もっと万博を隠さずアピールした方がエエで! ◇ ◇ ◇ 維新は牙城すらグラグラだ。政党や各メディアの情勢調査などを見ると、激戦が実に15選挙区にも上る。【一覧付き】で詳しく報じている。