議員バッジ着け格闘技イベント「品位害した」 焼津市議会で政倫審
静岡県の焼津市議が議員バッジを着けて格闘技イベントに参加したことなどを巡り、同市議会が26日、政治倫理審査委員会を開いた。「議員の品位を害したのではないか」との委員の質問に市議は「受け取り方は人それぞれ」と答え、質疑は平行線をたどった。 審査の対象となったのは石原孝之市議(無会派)。2023年10月、東京都内で行われた格闘技イベントのオーディションに参加し、その様子はユーチューブでも配信された。議員バッジを着け、焼津市議と名乗っての参加で、議会事務局がクレーム電話の対応に追われたことなどから、議長を除く全議員の求めで政倫審を設置。3回目となる26日は、初めて石原市議本人への質問が行われた。 この日の政倫審では、委員が「政治倫理条例の規定である『議員は品位と名誉を害する行為を慎む』に反する」などと指摘。石原市議は「受け取り方は人それぞれ」としたうえで、イベントに参加した理由を「若者に身近な議員として存在を知ってもらいたかった」などと説明。議員バッジについては「着用に関する規約はない。運営側から『仕事が分かる格好で参加してほしい』と要請があり、自分の判断で着けた」と正当性を訴えた。 年明けの次回政倫審で審査の結果を協議する。【丹野恒一】