【FP監修】リアルな内訳で見る! 不妊治療の費用&助成金ガイド
最初の2年はタイミング法でズルズルと…
宮野さんが不妊治療を始めたのは、29歳のとき。近所の産婦人科でタイミング法からスタートしました。 「当時はまだ20代という過信もあり、2年もタイミング法を続けてしまいました。30代になって、ようやく不妊治療クリニックに転院。人工授精に2回トライしたもののダメで、体外受精と顕微授精を経て、1人目を妊娠しました」 2人目は、1人目のときの凍結卵で妊娠。時間的にも費用的にも、それほど負担はなかったとか。 「2人目で、最初のときの凍結卵をすべて使い切ったので、3人目はもう一度採卵からスタートしました。でも、素人目に見てもあきらかに卵子の質が落ちていて。受精卵の粒はそろっていないし、数も少ない。1人目は受精卵が6、7個ありましたが、3人目は4個。それを1個ずつ使っていき、最後の1個で、これがダメなら、もう1回採卵するか、治療をあきらめるか、夫婦で話し合っていたときに妊娠しました」 難しかったのは、仕事との両立。 「フレックスや在宅など働き方を変えましたが、最終的には退職して治療に専念。ただ病院が会社と自宅の間にあり、通院には便利でした」
予算は1人100万円。かかった費用はトータルで250万円
振り返ってみると「最初の2年間はもったいなかった」と宮野さん。 「ただ最初から、夫が一緒に検査を受けてくれたのはよかったです。当時は保険適用がなく、助成金が支給される時代。わが家は所得制限に引っかかり、助成が受けられないとわかっていたので、不妊治療クリニックに転院を決めたときに、夫と治療の方向性を話し合いながら、1人100万円と予算立てしました。結局、1人目は150万円、2人目は30万円、3人目は70万円で、トータル費用は約250万円になりました。最初から不妊治療クリニックに行っていたら、4人目もトライしていたかもしれません!不妊治療は夫婦の協力なくしては取り組めないもの。ぜひ2人で足並みをそろえて、チャレンジしてほしいですね」
FP宮野さんの「やってよかった」
●最初から夫婦で検査を受けた ●1人100万円の予算を立てた ●夫婦で話し合って治療方針を決めた