「むずむず脚症候群」の治し方・治療を医師が解説 セルフチェックや病院での検査方法も
「夜眠ろうとすると脚がムズムズしてなかなか入眠できない」という悩みを抱えたまま、どこに相談していいのかわからず、睡眠不足や疲労感などに苦しんでいませんか? こうした症状を治すにはどうしたら良いのかを、眠りと咳のクリニック虎ノ門の栁原先生に聞きました。 [この記事は、Medical DOC医療アドバイザーにより医療情報の信憑性について確認後に公開しております]
ムズムズして眠れない・じっと安静をたもてない「むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)」とはどんな病気? 症状について医師が解説
編集部: むずむず脚症候群とはどのようなものですか? 栁原先生: むずむず脚症候群は、主に夜間に脚を主体に生じる不快な違和感のためにじっと安静にしていることができず、歩き回ってみたり、違和感のある部位を叩いたり、動かしたりせずにいられない睡眠障害です。 とくに就寝時に症状を生じやすいため、入眠の妨げとなったり、中途覚醒の原因となったりするなど、睡眠の維持が難しくなります。 編集部: 体のどこがムズムズするのですか? 栁原先生: 病名に「脚」とありますが、脚に限らず、不快感を生じる部位は腕や背中、顔など身体のどこにでも生じる可能性があります。不快な感覚の表現の仕方も人それぞれで、「虫が這うような」「ピリピリする」「イライラする」「火照る」などさまざまです。 編集部: どんな特徴があるのですか? 栁原先生: この疾患の特徴として、安静を保てないこと、動かすと不快感が軽減すること、不快感を生じている部位に実際に何か見た目の変化があるわけでないことが挙げられます。 じっとしていられないことから小児では注意欠陥多動性障害という発達障害に誤診されたり、違和感を生じている部位に外見的な明らかな病変を認めないことから、身体表現性障害(うつ病)と誤診されたりするケースもあります。 編集部: むずむず脚症候群になるとどんな症状が起きるのですか? 栁原先生: 典型的な症状として(1)つらいのは日中よりも主に夜間、(2)安静時に症状が出る、(3)動かしたい衝動がある、(4)動かしたりマッサージをしたりすると症状が軽減するといった4つがあります。 疾患が重篤化すると日中から症状を生じたり、動かしても症状の軽減が少ない場合があったりしますが、発症の初期にはこれらの4つの特徴があったという場合が多いのです。 編集部: 具体的にはどのようなときに症状が起きるのですか? 栁原先生: たとえば就寝後安静にしていると、もしくは長距離の飛行機での移動などでじっと安静にしていると「ムズムズする」「じっとしていられない」といった症状が生じます。 さすってみたり、歩き回ってみたりしている間には症状は和らぎますが、動きを止めるとまた違和感がでてきてしまいます。