最近よく聞く中国製「BYD」の電気自動車って、本当のところどうなのか?
遠からぬうちに、リアにはより進化したサスペンションが加えられるという話も聞く。BYDも、この点は改善すべき重要な課題だという認識は持っているということだろう。 ステアリングホイールは革巻きで、PSは軽めの設定。とくに違和感はないものの、切り始めにやや曖昧さがあることと、旋回時のタイヤからの情報のフィードバックが少し甘い点は気になった。要改良としておこう。 タイヤはコンチネンタルのエコ コンタクト(234/45R19)を履くが、やや硬めのこのタイヤも、フットワークの優しさやステアリングフィールの物足りなさの一つの理由になっているのかもしれない。 シールAWDのパフォーマンス/速さは超一級だが、「速さを抑えるのに苦労する」といった心配は無用。ドライバーの意図通りに、周囲の状況に調和した走りは難なくできる。 「踏めば速い」、「グンと踏めばとんでもなく速い」、、、が、駆動マネジメントはよく仕上がっており、ドライバーがリラックスして走りたければ、周囲に合わせて走りたければ、難なくそうできる。 つまり、混雑した街を走る時もアクセルコントロールに気を使わされることはない。
同乗者がいる時に、少し踏みたければ、少しコーナーを速く回りたければ、「ちょっと行きますよ!」と軽く声をかけ、姿勢を整えてもらうだけでいい。 「ECO、NORMAL、SPORTS」、、走行モードは3種あるが、日常的には、「ECO」か「NORMAL」で100%用は足りる。 「SPORTS」は、十分に周囲の安全が確認でき、「マジにその気になった時」に選ぶようなモードだが、その機会は滅多にはないだろう。手に入れた当初は、当然使ってみたい誘惑に駆られるだろうが、、。 ちなみに、ほんのちょっとだけだが、スポーツモードにしてアクセルをフルに踏み込んで走ってみた。すると、2人の同乗者から「ワァー‼」っといった叫びとも歓声とも取れる声が上がったことをご報告しておこう。 僕も、どんな速さかを十分予測していたつもりだったが、それでも、瞬間、筋肉が突っ張るような緊張感が身体を駆け抜けていった。 モダンで個性的でもあるルックスは、海洋生物をイメージしているという。確かに、滑らかさと鋭さが溶け合ったような肢体は、そんなイメージだ。