【MLB】 オリオールズがマーリンズから左腕ロジャースを獲得 若手の好打者ノルビーとスタワーズが対価に
日本時間7月31日、トレードデッドラインを31日7時に控え、各球団のトレードが活発化。ア・リーグ東地区首位のオリオールズがナ・リーグ東地区最下位のマーリンズから先発左腕トレバー・ロジャースを獲得したと、各メディアが伝えている。先発ローテの補強が急務となっていたオリオールズは、オールスター左腕のロジャースの補強に成功。対価としてマーリンズに移るのは、コナー・ノルビー内野手とカイル・スタワーズ外野手の2名のようだ。 【動画】トレバー・ロジャースが好投(MLB.comより) オリオールズはエース右腕カイル・ブラディッシュやタイラー・ウェルズが故障で今季全休となり、先発投手の獲得が至上命題となっていた。ギャレット・クローシェ(ホワイトソックス)やタリック・スクーバル(タイガース)の獲得も噂されていたが、彼らよりランクが下がるロジャースに落ち着いた形か。先日、レイズから右腕ザック・エフリンを獲得済みで、先発ローテの補強はこれで完了となるかもしれない。 ロジャースは今季、21先発で105.1回を消化し、クオリティスタートは3回、防御率4.53という成績だった。2021年にはオールスター選出、新人王投票2位の華々しいブレイクを果たしたが、そこから伸び悩んでいる。2021年と比べると持ち味だった球威や奪三振力は低下し、9回あたりの奪三振数は10.62から7.26にまで下がっていた。ただ、今季は6月からの10先発で防御率3.48と徐々に調子を上げている。 対価としてマーリンズに加わるのは、内野手ノルビーと外野手スタワーズの2人。いずれも高い評価を受ける有望株だが、層の厚いオリオールズ野手陣の壁に阻まれ、MLBの舞台ではなかなかチャンスを得られていなかった。 ノルビーはMLB公式のランキングで球団5位の評価を受ける二塁手。今季はMLBデビューを飾り、9試合に出場している。今季のAAAでは80試合に出場し、16本塁打、打率.297・出塁率.389・OPS.908の好成績だった。多士済々のオリオールズのファーム組織の中で、ノルビーの過去2年間の本塁打数はチームトップ。打力に高い評価を受けるタレントだ。 そして、スタワーズはMLB3年目の26歳。今季もAAAで57試合、18本塁打、OPS.877の好成績を残す長距離砲の外野手だ。しかし、マイナー通算OPS.870の好成績を残しても定着への道は険しく、今季もMLBでは19試合の出場のみ(打率.306、OPS.797の好成績も)。ノルビー共々、レギュラー級の実力を持つだけにもったいない状況が続いていた。 マーリンズは売り手市場に乗じて、ロジャースを放出して十二分の対価を得た。最下位に沈んでしまったマーリンズだが、ジャズ・チザムJr.らを放出し、弱点だった野手陣に多くの有望株を集めることに成功。トレード市場の目玉リリーバーであるタナー・スコットも放出する見込みで、素早い再建を目指す。