〈今日の弁当、半分残して明日のご飯〉超絶倹約家の80代父、死去…残された財産額に「たったこれだけ?」疑念を抱いた長男が取った、驚きの行動
「病気なんだから体調を優先して…」「金が減るじゃないか!」
3年前、山田さんの70代の父親が深刻な病気になって療養が必要に。しかし、年齢のこともあって明るい見通しは立たなかった。入退院を繰り返しながら、自宅で寝たり起きたりの生活をしていたが、驚くべきことに、健康だったときの生活習慣を変えようとしなかった。 もらった食品なども「もったいない」といってギリギリまでしまい込み、消費期限が過ぎてからようやく食べる。エアコンは使わず、夏場は大汗をかき、冬場は寒さに震える。山田さんがお見舞に立ち寄り、デパ地下で買った弁当を渡しても、半分残して「明日の分に」。 「〈病気なんだから、体調を優先して〉といっても〈そんなことをしていたらお金が減るじゃないか!〉というんです。それで〈一体どれくらい貯めているの?〉と聞いたら、冗談めかして〈もう1軒家が建つぐらい〉と…」 そのようななか、病気の父親の看護につとめていた母親にがんが発覚。かなり進行していて、それから半年後、母親のほうが先立ってしまった。 そばで看護してくれる人を失った父親は、家庭を築いて隣町に暮らす山田さんではなく、都内の賃貸マンションに暮らす妹に、同居を強要した。 「私が〈陽子(仮名)は自宅が東京だし、フルタイムの会社員が介護するのは大変だから、ヘルパーさんを頼もう〉というと、〈ただで働くやつがいるのに、なぜ金を使うのか〉と…」 「結局、妹が折れて同居生活がスタートしました。妹は残業を断って定時上がりをしたり、介護休暇を取ったり、有休を使ったりして、どうにかしのいでいました。私も土日は手伝いに行きましたが…」 そうこうしているうちに、父親の病状は次第に悪化。入院から3週間程度で眠るように亡くなったという。
通帳の残高に「たったそれだけ?」
山田さんも、いよいよ相続手続きをすることになった。 「母親が亡くなったとき、分割するような財産は皆無。預貯金はもちろん、装飾品の類もゼロでした。しかし、あれだけ倹約していた両親なのだから、本当に〈家1軒分〉の遺産があるだろうと思っていたのですが…」 父親に付き添っていた妹は、さまざまな手続きも任されていた。山田さんは妹に父親の資産状況を尋ねると、引き出しから3冊の通帳を取り出した。 「1冊は、年金が振り込まれているもの。生活費に使っているようで、入金と出金が繰り返されており、残高は数十万円。あとの2冊は、それぞれ200万円の入金があるもの。妹がいうには、私と妹それぞれの分、ということらしいのですが…」 「でも、どう考えてもおかしいのです。われわれが子どものころから、恥ずかしいほど倹約していましたから。本当はもっとあるはずだと思いまして…」 山田さんは、介護のために同居していた妹を問いただした。妹は否定したが、山田さんは納得できず、ひとり、亡き父親の使っていた戸棚のなかを探し回った。 「あった――!」
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