【まだ見ぬ台湾に出合う旅】 「星のやグーグァン」からたどる 原住民の暮らしと日本の面影
清らかな水の気配に満ちたサンクチュアリ
「星のやグーグァン」のパブリックエリアは、豊かな温泉と台湾中央山系の湧き水、周囲の自然に溶け込む緑を軸にデザインされています。どこにいても水の気配に包まれ、ただそこにいるだけで心身が浄化されていく感覚。 泰雅(タイヤル)族とも縁の深い竹林のアプローチを抜けて館内に入ると、まず目に飛び込んでくるのが、レセプション正面に掛けられた、谷關の水と山をイメージした水彩画。ほかにも、水・光・生命をテーマに台湾人を含む28人のアーティストが制作した111作品を見ることができます。 湧き水の水路が張り巡らされたウォーターガーデンには、いつも心地よい水音が響き、木々の合間を爽やかな風が抜け、かぐわしい花の合間に蝶が舞う別天地。プールや温泉の露天風呂も水の流れに沿ってつくられているため、敷地全体がひとつの生命体のような美しさをたたえています。 森に湧く泉のようなプールに遊び、ウォーターガーデンに点在するガゼボでくつろぎ、肌当たりのやさしい温泉につかり、サウナで思い切り汗をかいて、露天風呂で自然に溶け込む。本物のラグジュアリーとは、こうした無為な時間をいうのかもしれません。 客室は、ほとんどがメゾネットタイプで、温泉の半露天風を完備。メゾネットの理由は、温泉専用のフロアをつくり、その両面に窓を配して、心地よい風を取り入れるためだそう。湯上がりにくつろぐためのスペースもあり、かけ流しの音をBGMに、プライベートな時間を満喫できます。 また、リビング&寝室フロアは天井の高さまで一面に張られたガラス窓が、屏風絵のような景色を描き出します。とりわけ、山に靄がかかった朝は幻想的な水墨画のよう。いつまでも心に残ります。 谷關の自然と共鳴するような建築、ランドスケープデザインで、台湾に数ある温泉リゾートのなかでも抜群の人気を誇る「星のやグーグァン」。賑やかな街なかとはひと味違う、“まだ見ぬ台湾”に出合えます。 星のやグーグァン 所在地 台中市和平区博愛里東關路一段温泉巷16號 電話番号 050-3134-8091(星のや総合予約) 宿泊料金 1泊1室あたり18,000元~(税サ別・食事別) 客室数 49室 チェックイン15:00/チェックアウト12:00 アクセス 高鉄台中駅から車で1時間半 ●Wi-Fiあり
伊藤由起