「ワクチンと緊急事態宣言だけでええの?」 名古屋・河村市長が記者会見
市のB6形SL「科学館で展示」案決まる
市が保有していたものの、活用法が決まっていなかったドイツ製B6形蒸気機関車(SL)について、市科学館の敷地内で展示する計画を正式に発表した。走行はせず、車輪を圧縮空気で動かす様子を公開。JR東が埼玉県で保存している旧型客車2両を取得し、接続させる。将来的には蒸気で走れるよう車体を復元、名古屋城周辺を500メートルほど走行させる構想だという。 河村市長は「名古屋の大きな名所、本物の本物で、お客さんが乗ってちょこっとでも移動してもらいたい」と地域振興策の一つに活用する考えを強調。ただ、記者からはその時期や実現性について疑問を呈する質問も相次いだ。 市科学館によれば、今回の車両は1904(明治37)年にドイツで製造され、日露戦争で軍事物資を運ぶため輸入。中央線や高山線で運行後、48(昭和23)年に廃車となってからは三重県四日市市の化学工場内の専用線で貨物や社員の輸送に使われた。68(昭和43)年に名古屋市に譲渡され、2016年まで市科学館の屋外に展示されていた。 河村市長は「市がほったらかし、雨ざらしにしていた」として復元走行を選挙公約に挙げるほど、こだわった。しかし予算や場所の問題から具体案がまとまらず、現在は一部解体して富山県の民間企業の倉庫で保管されている。 (関口威人/nameken)