2025年中学入試、進学校と付属校の「ハイブリッド型」が人気の予測 模試データから推測する首都圏の志願者動向
(2)千葉、茨城 千葉の私学はその立地から、大きく、総武線沿線と、常磐線沿線の学校に分かれます。最近は常磐線系に私学のエネルギーを感じることが多々あります。それは、常磐線がTX(つくばエクスプレス)沿線の影響を受けやすいからというのがあるでしょう。今後、TX沿線はさらに中学受験熱が活発化しそうです。 茨城の◎茗溪学園は、2029年のTXの研究学園駅前への移転の効果も出ていて、人気傾向です。IB(国際バカロレア)校として、スタンフォード大学にも合格者を出し、今後の注目校です。 女子では、常磐線系の私学に勢いがあるのは男子と変わりませんが、総武線系の○国府台女子学院と○和洋国府台女子の人気があります。共学ばかりの千葉において、別学の良さを見いだす受験者層も少なからずいるということではないでしょうか。 (3)2月1日以降に試験を実施する学校 9月以降の模試のデータで気になるのは、男女とも難関校の志望者に勢いがなく、敬遠傾向があることです。ただ、この理由については、もう少し状況を見ないとなんとも言えません。 1日難関校でみると、男子では、1日難関校では●開成、●武蔵がやや敬遠傾向ですが、●麻布、●駒場東邦は人気です。早稲田系の●早稲田(1)、●早稲田大学高等学院、◎早稲田実業学校は人気傾向でした。 ●海城と●早稲田の人気が高いようです。国際理解教育も充実する海城と、早稲田大学の豊富な推薦枠がありつつ、進学校としての強さを持つ早稲田は、進学校と付属校のハイブリッド型です。ちなみにハイブリッド型とは「併設(系属)の大学があり、進学先としてその大学はリスペクトしつつ、他大学進学にも対応」するタイプで、近年人気が高いです。 女子では、1日難関校では〇桜蔭、〇雙葉が敬遠傾向ですが、〇女子学院は人気維持です。女子でも、ハイブリッド型私学は人気が高いです。具体例としては○立教女学院と○学習院女子があげられます。また、神奈川では◎中央大学附属横浜と◎青山学院横浜英和があげられます。