大丸松坂屋が期間限定で衣類を回収、服飾学生らが新たな製品に再生へ
大丸松坂屋百貨店は9月6日から期間限定で、大丸・松坂屋7店舗で衣類の回収を行う。集まった衣類は、大阪文化服装学院の学生やデザイナーが新たな衣類にアップサイクルする。アップサイクルしたアイテムは、同社が運営するファッションのサブスク「AnotherADdress(アナザーアドレス)」でレンタルできる。(オルタナ副編集長=吉田広子) 大丸松坂屋百貨店は、再生可能エネルギーの導入やフードドライブ(未使用食品の回収と寄付)、LGBTQ支援のためのレインボーライトアップなど、店舗で様々なサステナビリティの取り組みを行ってきた。 同社は2021年3月、ファッション業界の大量生産・大量廃棄の問題を解決したいという思いから、サブスク型で衣類をレンタルできる新事業「アナザーアドレス」を開始。Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)やSee by Chloe(シーバイクロエ)など、百貨店らしい品揃えが特徴だ。 2024年8月には、「衣類循環アップサイクルプロジェクト『roop(ループ)』」を立ち上げ、衣類の循環を促進する。 今回の衣類回収イベントでは、9月6日から3日間は大丸東京店、大丸京都店、大丸梅田店で、9月13日から3日間は大丸札幌店、松坂屋名古屋店、大丸心斎橋店、大丸神戸店で衣類を回収する。 回収対象アイテムは、ジャケットやスーツ、シャツ、ボトムスなど衣類全般で、1人3着まで受け付ける。過度な汚れがあるものや、ニット類、下着類、服飾雑貨は対象外だ。回収量は、2000~3000着を見込む。 回収したアイテムは、大阪文化服装学院の学生やデザイナーらが、アップサイクルする。アップサイクルとは、廃棄物に付加価値を付けて新たな製品に再生することだ。アップサイクルされたアイテムは、アナザーアドレスのサイトや大丸・松坂屋各店で発表し、ウェブ投票を実施する。2025年春ころには、アナザーアドレスでレンタルできる予定だ。