アヘン戦争から184年 今や世界屈指『産業用大麻』生産国・中国 生産者は収入激増 日本では利用緩和も
■大麻利用緩和の側面も
そして今回の法改正では大麻の利用について緩和される側面もあります。 それが「大麻由来の医薬品の解禁」。 大麻からとれる成分が「難治性てんかん」などに有効な治療薬になるため、今後は免許制度のもと、そういった薬の使用が認められることになりました。 「使用」を明確に禁じた一方で、適切に使用できる「大麻」に関しては規制緩和の方向に舵を切った法改正。実は一足先に進んでいる国があります。 取材班が訪れたのは、中国・雲南省。人よりも家畜の方が多い、のどかな農村のさらに奥深く、見えてきたのは… 【沖本有二特派員リポート】「こちらの山の斜面に一面に植えられた植物。実はこれ、『産業用』の大麻なんです」 一帯に広がる植物は全て大麻!ただ大麻は大麻でも食用や繊維、薬などに加工される産業用のいわゆる「いい大麻」なんです。 【沖本有二特派員リポート】「私の背丈よりもはるかに高く伸びた大麻、今、収穫作業が行われています」
■「捨てるところがない」大麻 栽培農家は収入が倍以上に
栽培されているのは、人体に悪影響をもたらす成分THCの濃度が低く、違法薬物にはならない種類です。 そもそも中国はアヘン戦争の経験があり、薬物への規制が日本以上に厳しいことで知られています。種類に関わらず大麻の栽培も厳しく禁じられてきました。 しかし、産業用大麻の可能性が世界的に注目され始めると、2010年に雲南省を皮切りに、地域を限定したうえで、栽培を推し進める方向に舵を切りました。 今では世界屈指の大麻生産国となり、栽培農家は収入が倍以上になったといいます。 【雲南穀益農業開発有限公司 李如敏社長】「大麻には幅広い用途があり、全てが宝物と言えます」 すべてが宝物、つまり「捨てるところがない」という大麻。収穫した大麻は工場に運ばれて、皮から繊維をとるだけではなく… 【雲南穀益農業開発有限公司 李如敏社長】「葉っぱに種…。種は食用になり、葉はカンナビジオール(てんかん薬にも使われる薬効成分)の抽出に使われるし、茎も皮も全部役に立ちます」
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