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2024年の日本シリーズでは、横浜DeNAベイスターズが福岡ソフトバンクホークスを4勝2敗で下し、26年ぶりの日本一の栄冠を手にした。その一方で、今年は阪神、中日、楽天、オリックス、西武の5球団の監督交代が発表されている(※11月25日現在)。 【一覧】プロ野球「最も愛された監督ランキング30」最下位は、まさかの… 球界を盛り上げた監督たちに敬意を表しつつ、彼らの功績や苦悩について、ライターの長谷川晶一さん、村瀬秀信さんに振り返ってもらった。 【前編はこちら】『「令和の米騒動」「晒し投げの衝撃」中日人気復活の一方で、球団ワースト3年連続最下位…今こそ立浪ドラゴンズを振り返る』

理想的な流れでの監督就任だったが…

長谷川:第2回は、西武の松井稼頭央監督について。第1回で取り上げた立浪和義監督にはメディアからもファンからも厳しい声が上がりましたが、松井さんの休養は同情する点が多々あります。 立浪さんより6歳若く、PL学園出身者のなかでもマイルドな雰囲気があったし、現代の潮流にアジャストできそうな人だったんですよ。なおかつ二軍監督も経験していて、正統派で王道のキャリアを歩み、選手やフロントからの信頼も厚いという理想的な環境でした。球団としても西武の一時代を築いた彼に敬意を込めての監督要請だったわけですが、戦力を整備しきれなかった。 村瀬:単純に戦力がなさすぎましたよね。可哀想すぎました。助っ人外国人も総外れでしょう。2023年は5位。2年目の2024年も開幕後に連敗が続き、4月終了時には借金10。5月下旬に休養が発表されましたね。交流戦前に休養した監督って、2009年の横浜の大矢明彦監督以来ですよ。 松井さんは最後、歯を食いしばりすぎて顔の筋肉が固まってしまい、鍼のついたテープを張っていたそうです。あのスーパースターがね……いたたまれないですよ。就任するタイミングも大事ですよね。 長谷川:松井さんの就任時に、主力の森友哉がFAでオリックスに。そして山川穂高が不祥事を起こしシーズンをほぼ欠場、今オフにはFAでソフトバンクへ移籍しました。 西武はFAでみんな出ていっちゃうんですよね……。 ちなみにこれって、よく球場の立地が悪いからだと言われるじゃないですか。里崎智也氏に以前聞いてみたことがあるんですけど「立地は関係ない、プロはそんなに単純じゃない」と怒られてしまいました(笑)