イチローが満票殿堂入りを逃しても「驚かない」 米メディアが指摘する最大の懸念材料
MLB公式は“透明性の欠如”指摘「この問題は以前から存在している」
米野球殿堂は18日(日本時間19日)、2025年の米殿堂入り候補者28人を発表。マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏が新たに加わった。初年度での殿堂入りは有力で、史上2人目の満票選出なるかが焦点になっているが、“透明性の欠如”により満票選出にならない可能性を米メディアは指摘している。 【写真】総工費なんと6億円…イチローが立てた豪邸 MLB公式サイトは「イチローは満票で殿堂入りする初の野手になれるだろうか?」とする記事を掲載した。過去に満票選出されたのは、2019年のマリアノ・リベラ氏のみ。デレク・ジーター氏は1票、2016年のケン・グリフィーJr.氏は3票足りなかったことに言及した。 米野球殿堂入りは、メジャーで10年以上プレーした選手が引退から5年で資格を得る。全米野球記者協会に10年以上連続で所属する記者による投票で決定。有資格者から最大10人まで投票でき、全投票数の75パーセント以上を集めると、殿堂入りとなる。 記事は、ほとんどの投票者が自身の投票結果を公表しているが、匿名での投票が認められているため、公開しない投票者も多いと指摘。「多くのジャーナリストが関わる中で、透明性の欠如を生むことが常にある。ジーターやグリフィーの場合では特に目立った反発があったが、この問題はそれ以前から存在しており、ベーブ・ルースやウィリー・メイズ、ハンク・アーロンといった偉大な選手にも同様のことが起きた」と説明した。 また、米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」のジェイソン・スターク記者は「今回のように有力な候補者が多数含まれている年では、投票者がこんな風に考える誘惑に駆られるかもしれない。『イチローが選ばれるのは確実だから、その分、フェリックス・ヘルナンデスに投票して初回で脱落しないようにした方がいい』と。本当に残念なことだ。でも、これがジーターやグリフィーJr.が満票を逃した理由だと確信している。イチローに同じことが起きた場合、私は驚くだろうか? いや、驚きはしない」と伝えている。投票結果は2025年1月21日(同22日)にMLBネットワークで発表される予定。果たしてどんな満票選出はなるだろうか。
Full-Count編集部