センバツ山梨学院 第3部・戦力分析/上 登板の可能性ある6人 持ち味異なる投手陣 /山梨
<第91回選抜高校野球 センバツ高校野球> ◇「相手打線見て起用」 絶対的なエースがおらず、継投で秋の県大会と関東大会を勝ち上がった。甲子園で登板する可能性がある6人は、持ち味がそれぞれ異なる。相手打線との相性を見ながらの起用になりそうだ。 右腕は2人。スライダーを決め球とするサイドスローの佐藤裕士投手と、最速139キロのストレートを武器とする中込陽翔投手だ。 関東大会の中央学院戦で先発し、6イニングを1失点で抑えた佐藤投手は「横の揺さぶりと低めの制球でゴロを打たせてテンポ良く投げるのが理想」。関東大会でマウンドに立つ機会がなかった中込投手は関東大会後に変化球の切れを上げるため、オーバースローからスリークオーターに変えた。 左腕はカーブ、スライダー、チェンジアップを操る相沢利俊主将と最速142キロの直球が持ち味の駒井祐亮投手が軸。3月に入って安定した投球を見せている木村渓人投手と、投手陣の中で唯一の1年生で、センバツが初の公式戦ベンチ入りとなる吉川大投手も加わる。 相沢主将は春日部共栄とぶつかった関東大会準決勝で先発登板。相手打者のタイミングをずらす投球で7イニング余りを投げて被安打3、自責点2と堂々のピッチングを見せた。左の本格派として期待が集まる駒井投手はリリース時に左足を曲げるよう助言され、球のばらつきが減った。昨年末に行われた約10日間の長崎遠征を通して、更に安定感が増した。 木村投手は190センチの身長を生かした、角度を付けた直球が持ち味。吉川投手は切れ味鋭いカーブと制球力に自信を持っている。「変化球を低めに集め、アウトを取っていきたい」と意気込む。 吉田洸二監督は「相手打者のスイングの軌道と球筋が一番合わない投手を選ぶ。誰を先発にするかはこれから検討する」と話す。【金子昇太】 ◇ 23日開幕の第91回選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)に出場する山梨学院の投手力、攻撃力、守備力を3回に分けて紹介する。<題字は3年新井蝶結さん> ……………………………………………………………………………………………………… ◇秋季公式戦の投手成績 学年 試合数 回数 被安打 奪三振 暴投 四死球 失点 自責点 防御率 相沢利俊(2) 5 17回2/3 14 5 1 7 6 6 3.06 中込陽翔(2) 5 22回2/3 18 12 0 6 6 5 1.99 駒井祐亮(2) 5 9回 8 9 1 3 2 2 2.00 木村渓人(2) 1 0回1/3 0 0 0 1 0 0 0.00 佐藤裕士(2) 6 13回1/3 11 16 0 2 2 2 1.35