スライスの特効薬! 畑岡奈紗はヘッドを“ループ”させてインから叩く【世界で戦うドラテク】
世界最高峰の米国女子ツアーでは、ドライバーで平均250ヤード以上飛ばし、70%以上の確率でフェアウェイを捉えてくる選手たちがしのぎを削る。今回取り上げるのは身長158センチと小柄ながら、飛距離の出る高精度のドローボールを武器に米ツアーで通算6勝を挙げている畑岡奈紗。ヘッドをインから下ろすコツをプロコーチの森守洋氏が解説する。 畑岡奈紗の絶品“ループ”を連続写真でチェック ◇ けっこうスイングが変わりましたね。今年はインパクトでジャンプするように蹴る動きを抑え、静かにスイングしようとしています。下半身が安定しました。 昔から変わらないのはルーピングです。少しアウトサイドに上げていくバックスイングから切り返しにかけてヘッドを右方向にループさせ、インサイドからヘッドを下ろしてボールをつかまえている。だから身長が高くなくても飛ぶのです。 アマチュアに多いスライサーは、クラブを上から押さえつけてしまうので、アウトサイドからクラブが下りてくる。畑岡さんのようにクラブの重さを利用しながら手首を使って右にヘッドを回すと、深いタメを作れてインサイドからボールを叩けます。 ■畑岡奈紗 はたおか・なさ/1999年生まれ、茨城県出身。2016年、17歳で出場した「日本女子オープン」で史上初となるアマチュア優勝を達成し、17年からは米国女子ツアーに参戦。これまでに米ツアー通算6勝を挙げている。アビームコンサルティング所属。 ■森守洋 もり・もりひろ/1977年生まれ。静岡県出身。ゴルフを始めたのは高校から。95年に渡米しミニツアーを転戦しながらゴルフを学んだ。02年からレッスン活動を開始し、現在は原江里菜、堀琴音、香妻陣一朗のコーチを務めている。東京都三鷹市にある『東京ゴルフスタジオ』を主宰し、YouTubeチャンネル「森守洋のGolf TV」では、ツアープロや芸能人などへのレッスンを配信中。 ◇ ◇ ◇ ●世界ランキング1位に君臨するネリー・コルダ(米国)は、平均飛距離267ヤード、フェアウェイキープ率72.47%を誇る。関連記事の【松山英樹っぽい!? 世界女王のネリー・コルダは“ネジレ”も最強だった】では、プロコーチの森守洋氏が飛んで曲がらない秘密に迫っている。