顔の真ん中のニキビをつぶすと「死の危険」ってホント? 安全にケアする方法は
一般にニキビはつぶさない方がよい
たとえ「死の三角形」の外であっても、ニキビは「つぶさない方が安全」だというのが専門家の一致した意見だと、皮膚科医でユーチューバーのサンドラ・リー氏は言う。「ニキビをつぶす必要があるケースはほとんどありません」と、米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)の皮膚科医ジェイデン・ガラムガム氏も付け加える。 ニキビは、毛穴が皮脂や死んだ皮膚細胞で詰まることで発生し、「面皰(めんぽう)」または「コメド」と呼ばれる隆起を引き起こす。最も一般的なタイプとしては、「開放面皰」と「閉鎖面皰」の2種類がある。 開放面皰は「黒ニキビ」とも呼ばれ、内部の物質が酸化して毛穴が黒く見える。エステティシャンや皮膚科医に黒ニキビを取り除いてもらうことは一般的で安全な行為だと、専門家は言う。 一方、閉鎖面皰は、毛穴が完全に詰まり、その周囲が皮膚でふさがれた状態を指す。小さな隆起のように見え、てっぺんが白い「白ニキビ」と呼ばれるものもあれば、そうでないものもある。 閉鎖面皰はときに炎症反応を引き起こし、痛みが伴うこともある「炎症性ニキビ」になる。赤く盛り上がる「丘疹(きゅうしん)」、いわゆる「赤ニキビ」や、膿を伴う「膿疱(のうほう)」、いわゆる「黄ニキビ」と呼ばれる状態だ。どれもつぶせば良い影響よりも悪い影響をもたらす可能性が高く、特に中心が白くない、赤くて痛みを伴うニキビの場合は注意が必要だ。 閉鎖面皰をつぶすと炎症の連鎖反応を引き起こし、患部が赤みを増す可能性がある。また、ニキビの細菌が広がるせいで、より深い部分での感染症や色素沈着、傷跡の原因にもなると、ガラムガン氏は言う。 ニキビをつぶさずにケアするにあたり、カークビル氏が勧めるのは、ハイドロコロイド素材のニキビパッチだ。このパッチは、患部を保湿し、つぶすのを防ぎ、細菌から保護してニキビの治りを早めるだけでなく、ニキビを視界から隠して気にならないようにする効果も期待できる。 ニキビがなかなか治らないときには、皮膚科医に相談するのがいいだろう。毛穴の詰まりを取り除くことが、自然に治らないニキビを治す最良の方法である場合もあると、ザイクナー氏は述べている。