「嚥下障害」に効果的! 体力が低下していても実践できる「のどや舌の筋力アップ訓練法」
Q 座ったままでできる訓練法はありますか?
座った姿勢でおこなう体操でも、「ごくん」とするときに使われるあごの下の筋肉を鍛え、飲み込みを改善することができます。背中が丸まっていて仰向けになるのがむずかしい人や、体力が低下している人でも取り組めます。 ● 舌の筋トレ スプーンで舌を上から押さえ、そのスプーンを持ち上げるように舌に力を入れると、あごの下の筋肉が収縮します。数秒間続けたら、少し休んで10回ほどくり返して1セット。1日2~3セット続けていれば、あごの下の筋肉強化に役立ちます。 ● おでこ体操 (1)おでこに手を当て、頭でその手を強く押します。そのままゆっくり5つ数えたら力を抜いて10秒ほど休み、また頭に力を入れます。これを3回くり返します。 (2)おでこに手を当てたまま、1秒ごとに「いち、に、さん」と声を出して数えながら、頭で押す動作を5回くり返します。(1)、(2)の体操を1セットとし、1日最低3セット、おこないます。 片手をおでこに当て、もう片方の手をあごの下に置いておくと、頭で押すとき、あごの下の筋肉に力が入ることが確かめられます。机にひじをついて両手をおでこに当てて下を向き、頭で両手を押す方法もあります。 ● スルメ嚙み 嚙む力をつけるには、スルメなどのように、なかなか嚙みきれない食品を使い、嚙みしめる訓練をするとよいでしょう。ただし、嚙みしめすぎると、あごが痛くなることがあるのでほどほどに。痛みがあるときは、嚙みしめ動作は避けたほうがよいでしょう。 第4回【「食事中によくむせる」「食べこぼしが多い」…衰えた「嚥下機能」を改善する筋トレと口腔ケアを紹介! 】に続く
藤島 一郎