保健所の指導に従わず引き渡しを拒否 多頭飼育崩壊の犬たちを苦しめるブリーダー 身勝手さへの怒りを押し殺しワンコたちの幸福を最優先
約束の時間に訪れるも、なんとブリーダー主が不在…
保護の日、ブリーダーが数匹手放すことを聞きつけた保健所の職員も訪れましたが、約束の時間にブリーダーの姿はありません。電話をかけてもつながりません。飼い主がいない場面で勝手に保護するわけにもいかず、Kさんはしばし頭を抱えました。 しばらくしてやっとブリーダーと連絡が取れましたが、「今、県外にワンコのワクチンを打ちに行っているので、帰りが遅くなる」「戻ったらKさんの家に引き渡すワンコを連れていきますよ」と一言。保護メンバーたちはグッと怒りを抑える一方、「その話は本当なのだろうか」と疑わしくも思いました。しかし、ここではまずブリーダーの話を信じるしかありません。ブリーダーが帰ってきて、Kさんの家に3匹を連れてきてくれることを待ち続けることにしました。
深夜になりブリーダーが連れてきたのはなんと8匹
待てど暮らせどKさんの家にブリーダーは来ませんでした。結果、日付が変わり「もう来ないだろう」と誰もが諦めかけた深夜2時、ブリーダーがKさんの家にワンコを連れてきました。すでに怒りを通り越し、まずは無事に3匹の命を救えることとなり、おおいに喜ぶ保護メンバーでした。しかし、さらに5匹のワンコを連れてきていました。「追加でこの子も渡すよ」と平然と語るブリーダーに、全員が言葉を失いました。
段取りも虚しく結果的に強烈な悪臭漂う中、数時間かけて福岡へ
突き返すわけにもいかず、そのまま8匹のワンコをはぴねすが全て保護することになりました。 当初予定していた「きれいにしてから福岡に帰る」というプランはブリーダーの遅刻のため実現できず、強烈な悪臭漂う8匹をそのままクルマに乗せ、かなり過酷な数時間をかけて福岡に戻りました。 ずさんすぎるブリーダーにはあきれるばかりですが、保護メンバーが労われた気持ちになったのは、保護した8匹のワンコたちが浮かべてくれた笑顔です。 元々引受先が決まっていた3匹は預かりボランティアさんのところへ。そして追加となった5匹もなんとかはぴねすの関係者のところでお世話を受けながら、幸せな第二の犬生を目指すことになりました。 (まいどなニュース特約・松田 義人)
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