昭和の株高を感じさせる日本株の変化を捉え5ツ星の高評価、「日本ニューテクノロジー・オープン」運用責任者に聞く
また、今年の年初には、3万4000円の手前が新しい天井になって何度トライしても超えられなかったのですが、1月10日に明確に上回ってきましたので、そこで株式をフルに買って日経平均株価4万円までの短期間での上昇をしっかりとることができました。これは、下落時でも同じで、レンジを下に抜けた時は、もっと下がる可能性があると思います。長年の経験から、このような投資判断をするようにしています。
川上:その売買タイミングがパフォーマンスに寄与しているのでしょうか?
宮地氏:これまでうまくいったケースばかりを紹介しましたが、過去を振り返りますと失敗したケースもありますので、一概にはいえません。私が売買タイミングについて特別の才能を持っているという自覚はありません。私のことを良く知っている同僚らは、なぜ、宮地の運用するファンドのパフォーマンスがこれほど良いのかと頭をひねっていることと思いますが、このパフォーマンスには、運用経験の長さが活きている部分はあるのではないかと思います。
川上:経験ということが重要だということですね。
宮地氏:重要というか、長い経験を持っているということは、途中で討ち死にしていないということですので、長く続けるのは、ある程度の結果を出し続けているということだと思います。ここ数年で、日本も物価が上がるようになってきました。そのままですと、生活が苦しくなってきますので、賃金もしっかり上げていこうという動きになっています。3月には日銀がマイナス金利を解除したと公表しました。明らかに、日本経済のフェーズは変わってきていると思います。これらは、バブル崩壊前の日本では、当たり前のように毎年起きていたことですので、今の日本の市場環境は、それを見てきた経験があるということがアドバンテージになると思っています。
◆テクノロジーに3つの領域を設定
川上:「地球視点」では、中長期の成長をめざす3つのテーマを掲げています。他のITやAIなどの市場テーマに沿った投資信託と異なる特徴的な面を教えていただけますでしょうか?