福島原発告訴団の会見(全文2/完・質疑応答)安全アピールは東京五輪のため
低線量放射線は避難をするほどリスクはなかったのでは?
夕刊フジ:My name is Hiroyuki Fujita, Independent, write for『夕刊フジ』。私、これは悲劇だと思うのです。なぜ悲劇かと言いますと、そもそも私はイバキュエーション、避難、強制避難、必要なかったと思ってるんです。なぜか。今、1ミリシーベルトっていう話が出ましたけど、私、Scientists for Accurate Radiation Information. SARIという科学者の国際組織のメンバーのアソシエイトメンバーですけども、その方々もそうなんですが、例えば国立がんセンターで、100ミリシーベルト、年。というのは、野菜を取らなかったとき、もしかしたらがんになるかもしれない。1000ミリシーベルトっていうのは、ビールを2本ぐらい毎日飲んだらがんになるかもしれない。2000ミリシーベルトっていったらたばこ吸ったらがんになるかもしれない。そういう基準なんですね。あまりにも基準が低すぎた。 低線量放射線はその避難をするほどリスクはなかったんじゃないかと。そもそも避難は必要じゃなかった、除染も必要ない、汚染水って言いますけど、あの水を福島にためる必要もないという、海に流したらいいというそういう意見もあるんですよ。それ、どう思われますか。私、悲劇だと思いますよ、本当に。 長谷川:これについては、いろいろな考え方の人たちがいると思うんです。これで、10マイクロでも危ないよという人もいる。1ミリでも大丈夫だよという人もいる。いろいろな考え方の相違によってだと思いますけども、われわれやっぱり、低線量の被曝についてもよく解明されていないというのがこれ、現実だと思うんですね。そういうことをやっぱり踏まえた場合は、万一のこと、万が一のことを考えた場合の対応というものは、やっぱり必要ではないのかなと、そういうふうに思ってます。まだよく分からないというのが、われわれの現実じゃないのかなと、そういうような考えを私はしています。 武藤:子どもたちの甲状腺がんの検査の結果、いままでに166人の子どもたちががんと、がんの疑いになっています。そのことが原発の事故が原因かどうかはまだ分かりませんけれども、私たちはやはり子どもや未来の世代を守る義務があると思うんですね。だから予防原則に立って私たちは避難すべきであったと思っています。(完)