2025年へ国内企業のIT投資が拡大基調、DXやAIは現場実践に--ITRのアナリスト陣が解説
製品・サービス分野の投資意欲 2025年度に投資が期待される製品・サービスの上位5つは、新規導入では生成AI、AI/機械学習プラットフォーム、チャットボット/チャットサポート、iPaaS(インテグレーションプラットフォームアズアサービス)/API管理ツール、IoT。既存では生成AI、AI/機械学習プラットフォーム、ローコード/ノーコード開発、画像認識、BI(ビジネスインテリジェンス)/セルフサービスBI/ダッシュボードとなった。 特に新規導入は、前回調査でランクインした電子契約/契約管理、電子請求、SFA/営業支援強化、CSPM/CWPP/CNAPP(いずれもクラウド環境向けのセキュリティ)などが、今回の調査ではトップ10圏外になり様相が劇変している。 新規導入および既存の投資強化に生成AI、AI/機械学習プラットフォームが挙げられているように、企業の投資意欲が高いものはAI関連に集中している。 「もともとローコード/ノーコード開発に関心があり、生成AIの登場で取り組みやすくなり、人気が高まっている」(入谷氏)や、「経験の浅い人材でもローコード/ノーコードでアプリケーション開発に挑戦している企業もあるようだ」(三浦氏)と、AIを活用していくための投資が注目される。 また、新規導入で3位のチャットボット/チャットサポートは、前回調査の5位から2ランク上昇し、三浦氏は「従業員のワークフロー対応に特化したツールのように、(消費者などの)顧客対応も含めて、用途ごとにチューニングされたサービスが出そろいつつある」と解説。 各氏は、企業のIT投資動向がコロナ禍を通じた市況の変化の影響を受けつつも、DXの取り組みが推進されつつあり、登場からまだ間もない生成AIなどのAI関連の取り組みが現場領域でも進んでいると総括した。