中学の部活、スポーツで人気トップは? 「少子化なのに不思議な結果」部員が増えた競技も
みなさんは学生時代、何の部活に入っていましたか?記者は中学校でバレーボール部に所属していましたが、残念ながら少子化の今、部員が集まらずに部の存続が危ぶまれていると聞きました。では、令和の子どもたちにはどのスポーツの部活動が人気なのでしょうか。公表されているデータをもとに、中学生の競技ごとの部員数やその増減を調べてみました。(朝日新聞デジタル企画報道部・山崎啓介) 【グラフでチェック】中学の運動部、どの部活が人気? 10年間の増減は
男子は2位がサッカー部、3位は軟式野球部。では1位は?
運動部の部員数については、学校単位でアンケートした結果を日本中学校体育連盟が集計して取りまとめ、毎年公表しています。 2024年度の調査結果(速報値)によると、男子で最も部員数が多かったのはバスケットボール部。次いでサッカー部、軟式野球部、卓球部が人気でした。 調査にはクラブチームなど学校外でのみ活動している学生は含まれていないものの、2015年に上位だったサッカー部や軟式野球部の部員数は大きく減少。神奈川県中学校体育連盟の担当者は「少子化で1チームに大人数が必要な部活は存続が難しくなっている」と言います。 女子では、部員数の最多はバレーボール部で直近10年間で初めてトップに。次いでソフトテニス部、バスケットボール部、卓球部、バドミントン部が上位でした。
少子化なのに部員が増えたのは何部?
一方で、直近10年間での部員数の増減率を調べてみると、少子化にもかかわらず数が増加している部活があることが分かりました。 例えば、2015年に5万3639人だった男子バレーボール部の全国の部員数は、2024年には6万937人で13.61%増加。同じく男子バドミントン部も21.47%増えて、4万3790人から5万3192人になっていました。 これらの部員は、都道府県別では東京や神奈川などの都市部で特に増えていましたが、「少子化の流れを踏まえると不思議な結果」(東京都中学校体育連盟)と、増加した明確な理由は分からないそうです。 ただ、「バレーボールを題材とした漫画が人気で、海外で活躍する日本人プレーヤーが増えたり日本代表が強くなったりもした」(同連盟)、「チーム競技よりもバドミントンのような個人競技を好む学生が増えた」(日本中学校体育連盟)といった可能性が考えられるそうです。 男子のバレーボール部やバドミントン部は中学と同様に、高校の部活調査でも部員数を伸ばしていました。 かつてはバスケットボールを題材にした漫画「スラムダンク」の影響で、バスケ部員が増えた時代もあったそうです。 地元に帰省する人も多い年末年始。自分が所属した部活がいまどうなっているか、忘・新年会のついでにかつてのチームメンバーと調べてみると「時代を反映した意外な変化」が見てとれるかもしれませんね。