新「侍ジャパン」が世界に挑む シンプルでスピーディな新競技「Baseball5」が面白い
「オープンの部」で優勝を争うと目されたのは、日本代表経験のある六角彩子・宮之原健率いる「5STARs」と島拓也・三上駿を擁する「ジャンク5」。だが、両チームは初戦で対決し、激闘の末にジャンク5が勝利。そのまま勝ち上がって第1回優勝チームとなった。 敗れた5STARsだったが、日本のBaseball5先駆者である六角彩子は、この競技の普及に国内外問わず尽力しており、「この大会はとても大きな一歩」と語った。 「男女関係なく一つのチームとして戦える素晴らしいスポーツです。子供でも大人でも野球経験のない人も始められる。あとは続けられる環境を作りたいです。(この日本選手権も)今はオフシーズンに一度だけある大会で、終わると練習をやめてしまうチームもあると思うんですね。ないものは、作っていかないとならない」
「ユースの部」で優勝した「横浜隼人高等学校A」は、硬式野球部に所属する男女だった。 決勝に近づくにつれて白熱し、タイブレークの連続で接戦が繰り広げられたユースの部。オフシーズンで結成したチームは一旦解散し、今後は未定だという。だが、彼らは口を揃えて「楽しかった。またやりたい」と顔を輝かせていたのが印象的だった。
第1回日本チャンピオン「ジャンク5」はBaseball5の環境に自信
この日本選手権に先駆けて、2022年アジアカップの際には、日本代表チームを選ぶ大会が行われ、8チームが参加して戦った。今大会は予選参加が32チーム。裾野が広がっていることは間違いない。 初代日本一となったジャンク5は、三上駿、島拓也、大嶋美帆と2022ワールドカップを経験したメンバーが在籍し、世界を知る選手がチームをレベルアップしてきた。 「優勝したのは、Baseball5ができる全国でも抜群の環境があるから」と述べた若松監督自身も、日本代表チームのコーチ・監督を務めてきた人材だ。ジャンク5は「ジャンク野球団」の一部門。社団法人化され、組織として軟式野球、野球教室活動とともに、Baseball5に早くから取り組んできた草分け的存在だ。 「チーム力には絶対の自信があります」