目の前のことに完全集中する「アテンションマネジメント」実践法
アテンションマネジメントとは、気が散る原因になるものをコントロールして目の前の瞬間に集中し、気の流れを見つけ、集中力を最大限に発揮して、能力を解き放つことができるようにすることです。 同時に、個人や集団レベルで、短期的または長期的にアテンションマネジメントをサポートするモデルやツールを指すこともあります。 アテンションマネジメントが上手になると、生産性が向上して、時間と優先順位のコントロールを取り戻すことができます。 今回は注意力の持続時間を向上させる5つの方法をご紹介します。 目次 1. マルチタスクをしない 2. テクノロジーに支配されない 3. 仕事に集中しやすい環境つくる 4. 内面に潜む原因を管理する 5. 集中力を保つエクササイズをする 注意力を強化して脱線しない生活を取り戻そう
1. マルチタスクをしない
多くの人がマルチタスクは貴重な仕事のスキルだと信じています。しかし、さまざまな研究が人間がマルチタスクをすることの効果は神話に過ぎないとしています。 むしろ、マルチタスクをすると生産性が低下し、脳の健康にもかなり有害です。コンピューターはマルチタスクをしますが(マルチタスクという用語はここから来ています)、人間の脳はマルチタスクするようにはできていません。 マルチタスクは、ストレスホルモンであるコルチゾールと、「闘争・逃走反応」とも呼ばれるアドレナリンの生成を大幅に増加させます。 これは、マルチタスクをすると、しばしば精神的に霧がかかって圧倒される感じがする理由の1つです。 目の前のタスクに対する注意力を高め、マルチタスクをすることで発生しがちなストレスを軽減する方法は次の通りです。 スケジュールを立てましょう。脳は午前中にもっともクリエイティブになるので、クリエイティビティが必要なタスクは午前中のスケジュールに入れてください。次のタスクに移る前に少し休憩しましょう。 「返信しなくちゃ」と焦ることで感じる緊張を和らげましょう。返信すべきメールに優先順位をつけると、ストレスが軽減します(すぐに返信をもらうことを期待しないように、他人を「訓練」することにもなります)。 テクノロジーのおかげで、今はどこでも仕事ができるようになりましたが、だからといって、どこででも仕事をしなければならないわけではありません。仕事中はメールを閉じて、スマホの電源を切り、不必要な機器は遠ざけましょう。 人間は、1度に1つのタスクだけを行なうほうが、同時に複数のタスクを行なうより生産性も精度も高くなることが複数の研究で示唆されています。