ニキビの場所がヒントに! 吹き出物ができやすい場所によって「肌荒れの原因」が特定できる!
皮膚科医のレイチェル・ナザリアンによると、「顔の特定の場所にできるニキビには特定の傾向がある」のだとか。ニキビは体内の問題やライフスタイルが要因でできるため、最新の「現代版フェイスマップ」を使えば、そのパターンを正確に特定し、それに従って治療することができるという。そこで、皮膚科医の助けを借りて、ニキビができる場所とその原因について分析していこう。 【写真】ニキビ肌にも!おすすめのグリセリンフリー化粧水&コスメ24選 話をうかがった専門家/レイチェル・ナザリアン医師 ニューヨークにあるシュワイガー・ダーマトロジー・グループの有資格皮膚科医
フェイスマッピングとは?
フェイスマッピングとは、肌のコンディション(この場合はニキビ)と、内臓や体内システムを関連づける作業のことだが、現代の西洋医学ではフェイスマッピングは常識ではないとナザリアン医師。その主張を裏付ける科学的根拠がほとんどないだけでなく、「ニキビには大抵いつも多くの要因があり、皮膚科医はできる場所だけを元して治療を行わないのが普通だからです」と言う。 ニキビは、タイプ(白ニキビ、黒ニキビ、嚢腫性ざ瘡など)や酷さ、ライフスタイルの変化や病歴、時にはできる場所から診断して治療を行うのが普通だ。例えば、「女性ホルモンが原因でできるニキビは顔の下の方や首周りにできます」とナザリアン医師。とは言え、ニキビを診断するのは容易ではない。原因は同じかもしれないが、ニキビには個人差があるからだ。だから、できる場所やライフスタイル要因は根本原因を特定する足がかりにはなり得るが、全てのニキビ治療はその個人に合わせたものになる。
現代版のニキビフェイスマップ
皮膚科医の専門知識と科学的研究をもとに、どんなライフスタイル要因や潜在的誘因、体内の出来事がニキビの原因になっている“可能性があるか”、できる場所をもとに、独自の現代版ニキビフェイスマップを解説。 ①生え際のニキビ: ⮕可能性として考えられる原因:ヘア製品や汗、皮脂の蓄積 ズキズキとしたひどい痛みを感じて初めて気づく頭皮のニキビ。あるいは、髪の生え際や首の後ろ、額などにできた小さなニキビの集合体。場所はどこであれ、油分の多いヘアケア製品を使ったことが原因のニキビだという可能性が高い。 米国皮膚科学会は、油分を含むヘアケア製品を使うと、油分が皮膚に蓄積されてニキビを引き起こすと明確に述べている。解決策は使用を止めること。簡単に聞こえるが、自分が使っている製品が油分を多く含んでいることを知らないことがよくある。その場合は、原材料をチェックし、油分を排除して、オイルフリーと明記されているヘアケア製品に切り替えよう。まず、油分の蓄積を取り除くシャンプーを使うことから始める。化学スクラブ剤を加えたシャンプーがオススメだ。 ②頬のニキビ: ⮕可能性として考えられる原因:手やスマホ、枕からの細菌 頬のニキビを隠すのは難しい。コンシーラーで隠そうとしても、肌の凹凸が目立ち、チークやブロンザーのつきも悪い。伝統的なフェイスマッピングでは頬のニキビは肝臓が原因だとしているが、実はもっと単純な理由かもしれない。日常生活で触れる全てのものに生息している細菌(バクテリア)は、ニキビの要因になりえる。 スマホを耳に当てたり、ドアノブや手すり、持った手で顔を触ったりするたびに、細菌と顔が接触する。また、多くの細菌や汚れ、ゴミが蓄積している枕カバーも大きな要因の一つだ。頬のニキビを治療する最も簡単な方法は、手やスマホを清潔に保ち、枕カバーを頻繁に交換すること。さらに、レチノールや化学スクラブ剤でニキビを治療することもおすすめだ。 ③顎、顎のライン、首のニキビ: ⮕可能性として考えられる原因:ホルモンの変動やアンバランス 顔の下部、顎のライン、首などのニキビは、ほとんどの場合ホルモンによるものだと、ナザリアン医師。ホルモンによって皮脂の生成が増え、白ニキビや黒ずみ、炎症性ニキビ、あるいは嚢腫性ざ瘡の原因になる。顔の表面に出たニキビは、化学スクラブ剤やレチノールで治療できるかもしれないが、ホルモンによるニキビは手強いので、医者の診察を受けて適切な治療薬を処方してもらう必要がある。 その中には、避妊ピルや経口の抗生物質、もしくはスピロノラクトン錠などがある。嚢腫性ざ瘡は皮膚の深部過ぎて塗布薬では治療できないので、ステロイド注射で痛みを和らげ、回復をスピードアップする必要があるかもしれない。その間はニキビを潰したり突いたりしないで、細菌から保護するLEDライトやニキビパッチ、冷湿布など非侵襲性で穏やかな方法で肌を鎮静させて。 ④Tゾーンのニキビ: ⮕可能性として考えられる原因:皮脂の過剰生成 昼頃までに肌がオイリーになるのは、ニキビができやすい人にとって理想的ではない。Tゾーンは顔の中でもオイリーな箇所で、皮脂やテカリ、ニキビが出やすい。 皮膚が滑らかにするために自ら作り出す皮脂は、「脂肪分泌繊維を形作り、角質や汚れと混じると毛穴の詰まり、黒ニキビや白ニキビ、嚢腫性ざ瘡につながる」と、ナザリアン医師。解決法は化学スクラブ剤を使うことだ。毛穴の詰まりを和らげるのが目的で、化学スクラブ剤派は角質細胞をくっつけている、いわば“糊”の役目を果たしているものを分解すると共に、余分な皮脂を溶かす。時間をかけて繰り返し使っているうちに、目に見えて毛穴がクリアになるはずだ。
結論:
伝統的なフェイスマッピングはニキビ治療に役立つツールかもしれないが、決して全て解決するわけではない。そのため、一番は皮膚科医に相談することをおすすめする。医者は完全にニキビを取り除くために適切なツールや治療法を得られるよう、あなた固有のニキビのパターンやタイプを正確に見つけ出すことができるはずだ。
from Cosmopolitan.com