投資だけで満足しちゃダメ!? 「幸せ」を掴むのに欠かせない、パーソナルファイナンス6要素とは（海外）
5. お金を「借りる」
投資でお金を増やすには時間がかかるため、投資でお金が増える前に発生するライフイベントの実現（「幸せ」）のため、ときに借り入れが必要となり得る。その意味で、お金の借り方もパーソナルファイナンスの知識として持って実践できるようにしたい。 その対象となりやすいライフイベントとしては、住宅購入と子どもの進学などが挙げられる。そのため、住宅ローンや奨学金・教育ローンの知識を中心に持っておくと良いだろう。なお、資金を借り入れするときは、すべての資金を借り入れで賄うのではなく、貯蓄も合わせて活用することも大事だ。 ライフスタイルごとの具体例 これから住宅購入を検討している人 ・住宅ローンの頭金を貯め方を勉強して実践する。 ・住宅ローンの金利動向をチェックする。 ・金融機関ごとの住宅ローンの特徴を理解する。 ・住宅ローンの仕組みを勉強する。 ・住宅ローンの試算表を作成してみる。 すでに住宅購入をしている人 ・住宅ローンの金利動向をチェックする。 ・住宅ローンの返済プランを再確認する。 ・繰り上げ返済や借り換えを検討する。 子どもがいてこれから教育費がかかる人 ・あらかじめ貯蓄をする計画を立て実践する。 ・奨学金と教育ローンの違いを理解する。 ・利用可能な奨学金を調べる。 ・銀行ごとの教育ローンを調べる。
6. お金を「守る」
投資でお金を増やそうと思っていても、また実際に増えたとしても、不測の事態が発生することで大きな出費が発生する場合もある。その意味では、リスクへの備えもパーソナルファイナンスでは盲点となると同時に重要である。 この点、リスクへの備えは、すぐに民間の保険に頼るのではなく、ある程度は貯蓄で備えることが第一。その次が公的な保障および勤務先の保障で、そのあとに民間保険を検討することが大事だ。 そして、主なリスクの種類としては、自身のリスク、家族のリスク、双方に関わるリスクの3つが挙げられる。それぞれどんなものがあるか、それらにどのように備えることができるか把握しておくとよい。 それぞれのリスクの内容および備え方の一例 自身のリスク 家族の病気やけがに備えたリスク、就業不能に備えたリスクなど。 当該リスクに備える方法：貯蓄／公的な保障（障害年金）／勤務先の保障（健康保険、労災保険 雇用保険、福利厚生など）／民間の保険（医療保険、就業不能保険など）など。 家族のリスク ご自身に万が一のことがあった場合の遺族の生活保障、ご家族の病気やけがに備えたリスクなど。 当該リスクに備える方法：貯蓄／公的な保障（遺族年金）／勤務先の保障（健康保険、死亡退職金、慶弔見舞金、福利厚生など）／民間の保険（死亡保険、医療保険、子ども向け保険など）など。 双方にとってのリスク 交通事故や自然災害に備えたリスクなど。 当該リスクに備える方法：貯蓄／勤務先の保障（健康保険、福利厚生）／民間の保険（自動車保険、火災保険、地震保険など）など。
佐藤 彰
