パロマ・リームHが富士通ゼネにTOB実施へ、総額約2500億円
(ブルームバーグ): パロマ・リームホールディングスが6日、完全子会社化を目的として富士通ゼネラルの株式を公開買い付け(TOB)で取得すると発表した。買い付け価格は1株当たり2808円で、同日の終値を約24%上回る。総額は約2567億円。
両社の発表によると、TOBは7月上旬をめどに開始を目指す。買い付け予定株数は5864万4761株で、下限は2372万2800株とした。富士通ゼネはパロマ・リームHのTOBに賛同し、株主にも応募を推奨する。富士通ゼネの親会社である富士通はTOBには応募せず、同社保有分を富士通ゼネが自己株取得するかたちでパロマ・リームH側に譲渡する。
富士通は構造改革の一環で富士通ゼネを非中核事業に位置づけ、株式売却交渉を進めていた。同じく非中核事業に位置づけられた新光電気工業は1月以降に産業革新投資機構(JIC)などがTOBを実施する予定のほか、富士通が6割弱の株式を保有する電子セラミック部品などのFDKも売却を目指す。
パロマ・リームHは、ガス給湯器やガスコンロなどを製造・販売するパロマの株式移転により2023年10月に設立された。富士通ゼネとは既に北米でエアコンの共同開発などを手掛けており、今回のTOBでより広い製品群で連携を深め相乗効果を狙う。
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Kazuyo Sawa, Yuki Furukawa