【いいクルマだったのに!】MR-S、プログレ、iQにマークXジオ!一代限りで終わってしまった名車たち:トヨタ編
トヨタiQ(2008~2016年)
ボディスタイリングから想像できるとおり、iQはトヨタのAセグメントのマイクロカーである。 スリーサイズは全長2985×全幅1680×全高1500mmというもので、ホイールベースは2000mm。ちなみに車両重量は890kgとなっている。 インテリアでは助手席のダッシュボード下部が大きく削られた形状をしており、助手席を前に出せば、後方のシートに大人が座れるというもの。乗車定員は最大4人だが、運転席後方の座席に大人が座るのは難しい。コンセプトは大人3人の子供ひとり、または大人3人と荷物の3+1シーターである。 iQは欧州でも販売されたが、日本仕様のエンジンはダイハツと共同開発した1L直3(68ps)のみ。組み合わされるトランスミッションはコンパクト設計のCVTである。2009年には同じくダイハツと共同開発した1.3L直4(100ps)エンジン搭載車が加わった。 小さなクルマであるが、安全装備は充実しており、ABSやブレーキアシスト、横滑り防止装置のS-VSC、合計9個のエアバッグなどが備わる。 試乗した印象は、ドッシリとした安定感と適度なキビキビ感を持ち、ボディサイズ以上の安心感のあるクルマであった。室内も大人3人が乗れることを確認した。 2009年、アストンマーティンがiQをベースにした『シグネット』というクルマを発売し話題になった。iQはマイクロカーとしての出来は良かっただけに、一代で販売を終了してしまったのが残念だ。
トヨタFJクルーザー(2006~2023年)
かつてのFJ40型ランドクルーザーを彷彿とさせるエクステリアデザインが特徴の、ミッドサイズSUV、それがFJクルーザーである。 2004年のデトロイト・ショーで『FJクルーザーコンセプト』を発表し、2006年から北米で販売が開始された。当初は北米市場専用であったが、逆輸入車が日本で大人気となったため、急遽日本仕様も開発されることとなり、2010年に日本での正規販売が開始された。その後、オセアニアや韓国市場でも販売された。 日本仕様のボディサイズは全長4635×全幅1905×全高1840mm、ホイールベースは2690mm。シャシーはランドクルーザー・プラドと同様にラダーフレームを採用。レトロなデザインながら本格的な悪路走破性を持ったSUVである。 エンジンは4.0LV6(276ps)で、トランスミッションは5速ATと6速MTから選べる。駆動方式は4WDと2WDが用意される。そのほか、ユニークなのが乗降用のドアだ。両サイドともセンターピラーの内観音開きを採用している。 10年以上の長きに渡り日本市場で販売されてきたFJクルーザーだが、2023年にひっそりと販売を終了した。