母としての自分と恋愛したい自分の間で悩む33歳シングルマザー。佐伯ポインティ「自分の時間が欲しいからって理由で子どもを預けてもいいんじゃない?」
YouTubeやSpotifyで活躍するマルチタレント・佐伯ポインティさんのもとには、人生にまつわるさまざまなお悩みやコメントが多く寄せられるそう。色々な人のエピソードやお悩みを聞くのが大好きだというポインティさんは、リスナーの相談に対し「ポインティならこうするね!」と明るく回答しています。そこで今回は、ポインティさんのポッドキャスト番組「佐伯ポインティの生き放題ラジオ!」を書籍化した『おいでよ ポインティの相談天国』から、お悩み相談を一部お届けします。 【書影】恋愛・結婚、性・自意識、仕事、人間関係……みんなの「お悩み相談」OPEN!佐伯ポインティ『おいでよ ポインティの相談天国』 * * * * * * * ◆シングルマザーです。恋愛のチャンスを探してしまいます。 【お悩み】 シングルマザーで仕事に子育てに忙しいはずなのに、恋愛のチャンスを探してしまう。「恋愛せずに落ち着きたい」と「寂しい」の狭間で、いつもしんどい。(なな 33歳女性) 【ポインティの回答】 人間は多面体。恋愛をしたいあなたも本当の自分なんだよ しんどいんだ……。なるほどなあ。 シングルマザーで、仕事も子育ても頑張ってて、33歳。で、恋愛のチャンスを探しちゃうんだ。恋愛のチャンスを探すってどんな感じなんだろ? 「なんか趣味合いますね!」とか「あ、このDVD貸します?」みたいな感じ? なんかあるんだろうねぇ、身の周りに恋愛のチャンスが。 多分「なな」が、仕事と子育てで自分の時間がないからさ、「お母さんになんないとな~」っていう自分と、恋愛している時の自分がせめぎ合っているんだろうね。
◆「分人主義」とは 小説家の平野啓一郎(ひらのけいいちろう)さんが書いた『私とは何か』という本があるんだけど、平野さんは「分人主義(ぶんじんしゅぎ)」っていう考え方をこの本で書いてるのね。 どういうことかっていうと、例えば、実家の親に見せる顔、大親友に見せる顔、恋人に見せる顔、職場に見せる顔……これらの顔ってさ、それぞれちょっとモードが違うよね。「このどれが本当の自分なの?」っていう議論に対して、「いや、それはどれも全部自分だよ」と。 つまり、人間っていうのは多面体で、どれか1つが本当の自分ってことはなく、その集合体が自分なんだ、っていうことなの。そこには、個人が分割されて、それぞれ分人があるんだって。「分人」はシチュエーションや相手によって、一人の人間から色々引き出されるんだよっていう考え方なんだよね。 この考え方でいうと「なな」の中で、「お母さん」っていう分人と「仕事する人」の分人の割合が多くなりすぎちゃってるんじゃないかな。だから今は、割合が小さくなっちゃってる「恋愛分人」が、「いや~~~ちょっと、恋したいな~~~」ってなってるんだよ!
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