日産、2019年3月期決算を発表(全文4完)外形的な統合には否定的
経営統合には反対なのか
朝日新聞:朝日新聞の【キムラ 00:56:32】です。先ほどのスナールさんとの会話の中で、今は経営統合の、経営統合というか業績回復に集中すべきだというふうに一致しているというふうにおっしゃっていましたけども、その、今はっていうのは、今回の計画の22年度までの、その計画までのことを具体的にそういうふうに指しているのか、取りあえず当面の間だというふうにお互いで理解しているのか、その辺りの詳しいところを教えてください。 あと先ほど、ごめんなさい、関連してるんですけど、私自身の意見はお伝えしているとおりというのは、具体的には経営統合には西川さん自身は反対なのか、そこも含めて教えてください。 西川:はい。実際にそれがいつなのかということは別に議論しておりませんし、まずは、今は、集中すべきだということで、それ以外の議論はしておりません。 もう1つ、中身の話ですけどね。中身についてはあまり深い議論はしておりませんけども、私は前々から申し上げてるとおり、外形的な統合というのが、中身の、日産から見た場合の、本来価値を生み出す力、これは技術であったり従業員であったりお客さまであったりするわけですけど、そういうものをある部分、毀損するリスクがあるということで、得られるメリットと、それからその問題点を考えると、ネガティブなインパクトが大きいという意味で、私は前から否定的であるということを申し上げてる、これは変わりないです。 司会:はい。一番前の人。
ルノーとの協業を拡大する気持ちがないのか
テレビ東京:『ワールドビジネスサテライト』の山川です。この先の計画を書いたこの資料の中から、ほぼルノーという名前が消えています。これは先々、あまり協業を拡大する気持ちがないということの表れなんでしょうか。それとも、もし、これがまだ何も決められてない、決まってないから、ここにまだ載せられていないんだとすれば、やはり経営統合をして意思決定のスピードアップを図ったほうがいいんじゃないでしょうか。 西川:まず1つ、これは具体的な、今日は施策を1個1個申し上げてないんで、なかなか分かりにくいと思うんですけど、1つは、先ほどのページの中の、スライド、幾つかな、ポートフォリオの話がありましたね、そこでお話ししたとおり、日産として見ると得意なゾーンというのは、C、D、Eセグメント、あるいはフレーム【**** 00:59:33】。ルノーが得意なのは、やっぱりA、Bセグメント。それから、ヨーロッパタイプのコマーシャルバンだということですね。 ここはもう明確なんで、逆に言いますと、こういうところは今後、今、日産もA、Bやってます、自分でです。ここは、もちろん日本の軽は別ですけども、三菱さんと一緒にやってるということで、グローバルに見た場合Bと、それからAの部分については、もっと思い切ってルノーさんのお力を借りる、あるいは任せるということは、もうすでにこの中に入っています。 それからあとは、これもちょっとなかなか説明しにくいんですが、先ほど申し上げた事業整理という中で言いますと、やはりここの中でルノーと一緒にやってる部分の協業の部分の効率化というとこもたくさんありますので、ここは日産だけではないというふうに考えております。 ただ、全体で見ると、とにかくこれ、結果として、これは日産の収益改善をしなければいけないので、そういう言い方をしましたけども、従って、このシナジーがどのくらいとか、こういう切り口で持ってませんけども、この中にはむしろたくさん入っていて、逆に言うと、うまく使わないと、うまく使わせていただかないと、なかなかこれは実現しないというのは事実であります。 そういう意味でルノー、あるいは三菱さんとの関係が希薄化するということは、まったく考えておりませんし、むしろこれは大前提として入った上で、日産の収益をどうするかというふうに考えているというふうに見ていただいたほうがいいと思うんですね。