忙しい共働き夫婦や子どものいる人にもメリットが!「友達同士で近所に住む」ことが与える様々な影響
女性なら、友達同士で「年を取ったら近くに住もうね」という話をしたことが一度はあるはず。地方の田舎に簡素な集落を作ろうとか、海辺の街にプールとバーベキュー場付きの豪華な別荘を建てようとか言いながら。 【写真】その友情が一方通行であることを示す15のサイン 米国では、とある住宅デベロッパーが「Live Near Friendsー友達の近くに住もう」というウェブサイトを立ち上げた。ユーザーが自分の郵便番号からリンクを作成して友人にシェアすると、その友人のもとには送信者の家から徒歩5分以内の物件の情報が届くようなるという(ワンルームや戸建てといった物件のタイプも設定できる)。 一部の人にとっては間違いなく斬新なコンセプト。でも、人々はなぜ、このような生活様式に興味を惹かれているのだろう? 仕事や子育てで忙しい人にとってのメリットは? そして、物理的な意味で友達のそばにいるのは、どういう点で健康によいのだろうか? ※本記事は、イギリス版ウィメンズヘルスからの翻訳をもとに、ウィメンズヘルス日本版が編集して掲載しています。
風潮の変化
この新しいトレンドに注目しているライナ・コーヘン氏は、新著の中で、恋愛関係ではなく交友関係を人生の軸にした人々の体験をつづっている。 コーヘン氏は、自分の夫、2人の友人と別の夫婦、その子ども2人の計8人で米ワシントンDCの借家に住んでいる。生活様式の見直しをする人が増えていることについては、「これまで正当とされてきた生活様式(核家族)が自分に合わない可能性や、より有意義な生活様式があることに、人々が気付き始めているのではないでしょうか。もっと多くの人に囲まれていたいと思っている可能性もありますね」と指摘する。 コーヘン氏の個人的な経験からも、友情を重視することの利点が分かる。「親密な関係とは、深い話が3時間もできることだけでなく、その人の全体を理解することでもあります。例えば、私の友人はいま新しい仕事を探しています。毎日顔を合わせているので、細かいことも全部知っているんです」 子どもがいる人にとってもメリットは大きい。例えば、コーヘン夫妻と同居している別の夫婦が上の子を救急外来へ連れて行くときも、コーヘン氏の夫に下の子を任せるだけでよかった。 経済的なチャイルドケアの不足により、友達と世間話をする暇もない現代の親にとって、このような生活様式は非常に現実的な感じがするはず。 ライターのローズ・ストークス(36歳)は昨年、夫と一緒に子育てに専念するため、10年暮らしたサウスロンドンから親友のいるバースに移った。その親友とは同居ではないけれど隣同士。 大都市での生活に見切りをつけたストークス夫妻は、バース以外の街に住むことも考えた。でも、固い友情の魅力に勝るものはなかったそう。いまは、幼少期から青年期を共に過ごした親友と気軽に会える。自分の息子に、親以外のステキな大人と有意義な交流を持たせてあげられるのも大きな利点。 「その友達とは週に1~2回会っています」と語るローズによると、この引っ越しで彼女の人生は大きく変わった。「いずれは大切な人のそばで暮らしたいと思っている人、特に自分の家族をつくろうとしている人はぜひ、友達のそばに住むことも考えてみてください。私はそばに愛する人が2人もいて幸せです」