【森山佳郎×岩本輝雄 スペシャル対談】元世代別代表監督がチームにもたらした変化 見据えるベガルタの未来
手応え感じた「みちのくダービー」
ー前半戦、手応えを感じた試合、理想的な試合は 「みちのくダービーの山形戦ですね。山形サポーターも満席で、仙台サポーターも絶対山形だけには負けたくないという方が多いようで。負けた方がサポーターからお叱りを受けるというような試合(笑)。お互いがメンタルも頭も100%の中で戦うようなゲームで、いい形で前半得点取ることができて、後半は多少押し込まれながらも、逆にそこからやり返すというシーンもいくつか作ることができた。2点差での勝利が、そのゲームだけ。もう1戦は横浜FC戦。前半0-1で負けていて、後半2点返して逆転した。あの相手に対し、ビハインドから逆転できたというのは大きな自信になりました。
前半戦MVPは「神様仏様…」
ー前半戦のMVPは 「林(彰洋)です。林がいなかったら大変なことになってたゲームは多い。どの試合も2、3回は『神様・仏様・林様』というシチュエーションがあった。トレーニング前後の準備に誰よりも時間使っている。足が元々爆弾抱えているような感じですが、キャンプも全く離脱することなく、1人で一番早く行って、予備のトレーニングをしてから練習が始まる。それが繰り返しの毎日だった。本当にプロフェッショナルですし、若い選手も『アキさん(林の愛称)がこれだけやってんだからやらないとおかしいだろう』と思っている。若手のいい見本になっている」
「貢献度高い」郷家挙げるワケ
ー林選手以外で、期待以上だった選手は 「郷家(友太)。昨シーズン10ゴールを挙げているが、今年はそれよりも貢献度が高い。あんなにハードワークする前線はあんまり見たことない。周りからも評価いただいている」 ー個人の数字で見れば10ゴールの方がいいけど、チームは去年16位。(得点がとれなくても)チームが3位、4位にいた方がいいですよね。 「相良(竜之介)もいい。昨シーズンは氣田(現山形)の陰に隠れて、ほぼスタメンでの起用はなかった。そこから主力を勝ち取って大事な所で得点を取っている。中島もそうですし、(オナイウ)情滋もほぼ出場がなかった。『スピードはあるけど…』という話を聞いていたが、徐々にできることが増え、彼に託せる役割も増えてきた。『相手にとって一番嫌な存在』という意味で、彼の成長も大きいと感じますね」