iPhoneが一新:これがアップル社の新スタンダード【7000字レポート】
大きく見やすく改良、睡眠時の健康も見守る「Apple Watch Series 10」
Apple Watchも標準モデルが大きな進化を果たした。Apple Watch Series 10は、アップルが独自開発したより見やすいディスプレイを採用し、画面を前モデルより9%ほど大型化。どんなディスプレイも斜めから覗き込むと画面が暗く見えづらくなるが、新ディスプレイはこれまでより40%明るく見やすくなっている。画面は広くなったが、本体は10%薄くスマートになった。元々あったローズゴールドとシルバーに加えて、光沢を放つ黒色仕上げのジェットブラックアルミニウムモデルが選べるようになった。 価格が5万9800円からのアルミモデルに加えて、今回新たに高級なラインナップとして、頑丈さと軽さを兼ね備えた10万9800円からのチタニウムモデルが追加された。カラーバリエーションはスレート、ゴールド、ナチュラルの3色を揃えている。 文字盤では「フラックス」「リフレクション」の2種が新たに用意された。フラックスは画面が下から上に向かって徐々に色で塗られていくのが特徴で、1分間かけて画面全体が新しい背景色で覆われる。もう1つの文字盤、リフレクションは中央から放射状に伸びた線がユーザーの動きに合わせて変化しまるで輝いているように見える文字盤となっている。 内臓スピーカーの音質が改善され、ヘッドホンをつけず本体のスピーカーからの再生でApple Music、Apple Podcast、Apple Booksや他社アプリの音を再生できるようになったり、充電も速くなりわずか30分で80%まで充電できるようになるなど、利便性の面でも前モデルから大きく進化している。 さらにシュノーケリングなどのウォーターアクティビティー用の機能も充実。水深6mまで計れる水深計と水温センサーが搭載された。「潮位アプリ」が追加され、世界中の海岸線とサーフィンスポットの7日間の予測される潮汐情報、満潮と干潮、上げ潮と下げ潮、潮位と潮の流れの方向、日の出と日の入りを調べることもできる。 しかし、最も注目すべきは、睡眠時の「呼吸の乱れ」を通して睡眠時無呼吸症候群になっている可能性を検出してくれる機能だ。世界中で10億を超える人々がかかっていて、高血圧、2型糖尿病、心疾患などを引き起こすリスクがありながらも、自覚できないため発見が難しい睡眠時無呼吸症候群。Apple Watchをつけた状態で、30日間中10日以上睡眠中の呼吸の乱れを測定して、睡眠時無呼吸症候群の可能性がある場合には通知をし、医療機関で受診する際に役立つ情報も作成してくれる。 Apple Watchは、心臓の異常や転倒、交通事故などを察知して救命救急機関にSOSを送るなど利用者の命を守る機能が豊富に用意されているが、最近では大学や医療機関と連携して、多くの人に影響を与えている疾患の克服にも力を入れている。 ちなみにこの機能はOSをアップデートすれば昨年モデルのseries 9でも利用できれば、下で紹介しているApple Watch Ultra 2でも利用できる。