岡三証が初任給30万円にアップ、65歳の年齢上限も撤廃へ-新人事制度
(ブルームバーグ): 岡三証券グループ傘下の岡三証券は30日、2025年4月から新たな人事制度を導入し、新入社員の初任給を現行の25万円から2割増やして30万円に引き上げると発表した。
発表によると、新人事制度では成果に応じて上限のない報酬制度を導入するほか、年齢や勤続年数に関係なく能力や成果に応じた役職などへの積極的な登用、雇用上限(現在65歳)の撤廃などが含まれる。従業員が勤務地や職種を選べる仕組みも取り入れる。
証券や銀行、保険など金融機関の間では、優秀な人材を獲得するため初任給を引き上げる動きが広がっている。岡三証が打ち出した30万円は、証券最大手の野村証券などを上回り、今年4月から国内大手金融機関では最高水準となる32万1000円に引き上げた第一生命ホールディングス(HD)に迫る水準となる。
岡三証では新制度導入の理由について、新たなビジネスモデルを構築し、経営目標を実現するためには強固な人材基盤の確立が不可欠だと説明。前向きな転職が一般化するなど人材の流動性は高まっており、人材獲得競争は激しさを増しているとの認識を示した。
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Nao Sano