【闘病】医者の私も症状に気づけなかった「線維筋痛症」 同僚からは仮病を疑われ…
未来の自分を信じてあげてほしい
編集部: 今までを振り返ってみて、後悔していることはありますか? みおしんさん: 検査での「異常なし」という結果や、医師や周囲の「頑張っているから仕方ないよ」という言葉を鵜呑みにし、周りにも気をつかって無理をしつづけてしまいました。 もっと自分の身体の痛みや疲労のサインを信じて無理をしなければ、もっと早く気づけたかもしれない、もう少し楽な身体になっていたかもしれない、という後悔はあります。 編集部: 医療機関や医療従事者に望むことはありますか? みおしんさん: 検査で異常が見つからない場合でも、患者さんが「痛い、しんどい」と言っている時には、ぜひ信じて聞いてほしいです。診察に長い時間をかけなくても、症状をそのまま聞いて「それはしんどいことだ」と労り、信じてあげてください。 最初にそれがないと、患者さんは話を聞いてくれる詐欺医療を頼ってしまったり、根拠がまだ確立していないサプリメントや食品などをあれこれ試し、安静にするべき時期に運動し、あふれる情報の中で溺れてしまいます。 症状の増悪や、ほかの病気を診断するタイミングを逸する危険性があることを念頭に、まずは医療不信に陥らせないことが重要です。 私自身も、慢性疲労と慢性疼痛の対処法を複数の臨床医とともにYoutubeで生配信番組をつくっているので、医療従事者の方もそうでない方も、楽しく学んでいただけたら嬉しいです。 編集部: 最後に、読者に向けてのメッセージをお願いします。 みおしんさん: 自分に合う主治医や治療法が見つかるまでは痛みや疲労、そして孤独で死にたくなってしまうこともあるかと思います。インターネットが発達したと言っても検索すればするほど余計に不安になったり、健康を害してしまう情報も溢れていることは忘れないでください。 そもそも全ての情報を知ることなんて、超天才やAIでもない限り到底難しいですが、世界には自分の知らないことがたくさんあります。 今現在、つらい状況にある人には「自分がいま見ている世界、知っている世界だけが全てではない」と少しだけ、心を落ち着けて、焦らずにご自分の体調にあわせた日常をつくってもらえたらと願っています。