「冬の風に負けないショットには2つの“低”が重要なんです!」(伊丹大介プロ)【風に負けない打ち方・前編】
冬のラウンドで会心のドライバーやピンを挿したショットが、風に戻されて大幅にショート……。冬のゴルフに風はつきものだが、風に負けない術を身につけて、冬のラウンドを充実させたいものだ。2024年12月24日号の「週刊ゴルフダイジェスト」では、伊丹大介プロに風に負けない低い球の打ち方を教えてもらっている。「みんゴル」読者にも2回に渡ってお伝えしよう。
解説:伊丹大介プロ 1976年生まれ、宮城県出身。名門東北福祉大学を経て、2004年にプロ入り。現在はジュニア育成、ゴルフの普及活動を精力的に行っている。
“低”スピン、“低”打ち出しが風に負けないポイント
冬にラウンドをしたことがあるゴルファーであれば、誰もが経験するだろう凍てつく寒さ。この寒さの原因として、単純に気温が低いということもあるが、冬の乾いた強い風が寒さを増大させると同時に、冬のラウンドでのスコアメイクにおいても大きな難敵となる。いつも通りの飛距離の感覚で打ったショットが冬のアゲンストに戻されて大幅に飛距離をロスした経験があるゴルファーも多いだろう。 まずは伊丹大介プロに冬のアゲンストはなぜ手強いのかということについて話を聞いた。 「冬のアゲンストは、思っている以上に飛距離をロスしてしまうことがあります。それは、地上より上空の風が強いケースが多々あるからです。アゲンストとはわかっていても、想像よりもかなり大きく戻されてびっくりすることがあると思いますが、そのような理由があるからです」 さらに伊丹プロに、風が強い冬ゴルフのスウィングの影響について教えてもらった。 「冬のゴルフは単純に寒いので体が冷え切ってしまい、体が動かなくなってしまうことにより、多くのアマチュアが力んでスウィングしてしまう傾向があります。スウィング中に力みが生じると、無意識に打ち込んでしまうことがあります。すると、余計にクラブが鋭角に入ってしまい、スピン量が増える要因になります。スピン量が多いショットは上空のアゲンストの風の影響を受けやすくなるので、飛距離を大幅にロスしてしまうことになります。つまり冬のラウンドでは、上空のアゲンストに影響されないようにスピン量を抑えること、そして打ち出しを低くした弾道がスコアメイクには欠かせないということです」