「家族と同じ墓に入りたくない」「実母と一緒がいいが、お寺の経営方針がなんとなく嫌で迷い中」【女性の終活アンケート】
◆【婦人公論ヒストリー】先祖代々の墓を拒む妻たち 近年、お墓に対する考え方がどんどん変化してきています。それは『婦人公論』の誌面にも明らかです。 「妻が嫁ぎ先の夫の先祖代々の墓に入るのが《ジョーシキ》と思われている世の中にあって、七割の妻が《それはイヤだ》と考えているとは、驚きです」と書かれたのは、1985年の記事「自分のお墓を持ちたがる女たち」(『婦人公論臨時増刊』)。 なぜ、妻たちはお墓を買い求めるのか。『サンケイリビング新聞』で行ったアンケート調査の結果が紹介されました。 翌年の『婦人公論』でも、お墓に関するアンケートを実施しています。「調査報告 あなたお墓をどうします」(86年6月号)では、63%の女性が「先祖代々の墓に入りたくない」と回答。ところが、自ら買いたくても、値段が高すぎるという問題も。 記事は「先祖代々の墓が核家族化してやがては消える方向にあるのは確か」だと結んでいます。
それから13年後の99年11月7日号では、「跡継ぎ不要の墓」として、永代供養墓の増加を報告(「自分のフィナーレは自分で決める」)。 2015年3月24日号では、「墓じまい」が紹介されています(「『継がなくてもいい』永代供養墓が人気です」)。 同年11月10日号のアンケートでは「入りたいお墓は?」という質問に対して、「1位 先祖代々の墓地(55人)/2位 永代供養墓・共同墓(36人)/3位 夫と2人で買った墓地(24人)」のほか、散骨(23人)や樹木葬(11人)などの新しい選択肢も散見されます(「ランキングで見る 理想の最期と私の準備」)。 ついには24年6月号で「墓じまい、どうしてますか?」という特集も組まれました。 次々に《ジョーシキ》が更新されていくお墓事情。今後の変化にも注目です。 次回は「家事、どうしていますか?」アンケートの回答をご紹介します
「婦人公論」編集部
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