夢を目標にするために、必要なこと【佐久間Pの甘口人生相談「え、それ俺に聞く!?」】
ニッポンのエンタメ界を牽引し、各方面で八面六臂の活躍を見せる佐久間宣行さん。今回は「夢はあるけれど踏み出せない」若者へ具体的なアドバイス満載のエールを送る! 【写真】佐久間さん行きつけの飲食店を見る
【今月のお悩み】やりたいことがあるけれど踏み出せない。(20歳・会社員)
本当は音響の専門学校に行きたかったのに、早くお金を稼ぎたくて高校卒業後すぐ就職しました。趣味のエンタメに触れていると、2年たった今も専門学校に行かなかったことへの後悔や、音響の仕事への思いが募ります。今のままでは現状は変わらないけれど、会社を辞める勇気はない……。佐久間さんに背中を押してほしいです。
【佐久間Pからの回答】夢を目標にするために、まずは解像度を上げてみよう
やりたいことがあるのに最初の一歩が踏み出せない。同じ悩みを抱く方は多いだろうし、僕も思い切りがいい人ではないので、気持ちはわかります。 相談者は将来を一か八かの賭けのように考えてしまい、腰が重くなっているのかも。〝無謀な挑戦〞にしているのは案外、自分なのかもしれません。僕が思うに(準備ゼロより)準備して挑戦した人のほうが無駄な体力を使わないし成功もしている。夢ではなく、今こそ目標に落とし込む作業が必要です。 だからといって、いきなり会社を辞める必要はありません。給与がもらえる今、決断までの期限を決め、辞める仮定で情報を集めたり考えたりしてみるのはどうでしょう? 副業ではできないか? 本気で音響の仕事に就きたいか? エンタメの仕事に憧れているだけかも? 学校に通うなら貯金はどれくらい必要? とことん自分に問いかける。解像度を上げていくと、何をすべきか具体的になるし、実現度は確実に上がる。シミュレーションを繰り返すことで、夢が目標に変わるのです。 ちなみに解像度を上げる作業は、今後の人生でたびたび必要になるし、その能力を養っておくと他人と比べなくて済むんです。若いうちは他人と比較してもがき、苦しむ時間に意味があるけれど、40歳を超えてもなお続いていると人生が楽しくなくなる。長期的にみてメンタルの安定につながるので、今のうちから習慣化してもらえたら。 あと、会社を辞める覚悟やほかに生きる道がある人は、理不尽な業務や交際を断れるようになるから、仕事の風向きがよくなる。お金のためと割り切っていても、思い入れがない仕事で組織から安定した環境を与えてもらっていることを負い目に感じる状況は、精神衛生上よくないので。 さて今回は、「あげもちCocoro」のおかきを。食べておいしく、さらに幸運を呼び寄せるかもしれない(!?)世界のラッキーチャームをかたどったクッキー入り。挑戦や決断をするときにぜひ!