中国で“車暴走”死者35人…拘束の男、離婚後の財産分与に不満か 現場では報道規制、献花も撤去
日テレNEWS NNN
中国・広東省で車が暴走した事件で、地元警察は35人が死亡したと明らかにしました。運転していた62歳の男は、離婚後の財産分与に不満を抱き、犯行に及んだとみられています。 ◇ この事件では43人がケガ、死者は、35人にものぼりました。多くの人が祈りをささげています。
「びっくりして、受け入れられなかった。亡くなった人に知り合いはいないけど、自分の家族が亡くなったような気持ち」 「まさかこんなに人が亡くなるなんて。心が張り裂けそうだった。本当にショック」 ◇ 事件があったのは、11日夜のこと。中国SNSに投稿された映像に映るのは… 「やばい!」 「人をひき殺してる」 逃げ惑う人々の方へ突っ込む“暴走車”。スポーツ施設でジョギングなどをしていた市民らを次々とはね… 「なんてこと…」 「助けて!こっち!早く!」 「たくさん亡くなっている。国が揺らいでしまう」
当時、現場でジョギングをしていた人は… 現場にいた人 「本当にわけがわからなかった。(車は)スピードが速くて、一瞬で人々がなぎ倒された。70~80キロは出ていたと思う」 ◇ 事件直後、警察によって包囲された“暴走車”。 「(運転手が)まだ車の中にいる。刃物を持っている」
運転していたのは62歳の男です。確保の際、自分の首を刃物で切りつけるなどして、意識不明の重体。現在治療中で、取り調べはできない状態だといいますが、地元警察は男の動機について… 地元警察 「(男が)離婚後の財産分与について不満を抱いたことが原因だと判断した」 離婚を巡るトラブルがあったとみています。多くの命が奪われた、無差別とも思える暴走。
社会へ不安が広がることを警戒しているためか、現場では今、中国当局による報道規制が行われています。 渡辺容代記者・NNN珠海(13日) 「スポーツ施設の入り口には、警備もたくさんいますね。門も閉じられています」 すると… 警察官 「早く、早く」 渡辺記者 「追い払われましたね、私たち」 車を降りて、取材を始めると… 「ここ撮影NGです」