2024年も猛暑の予想。エアコンの節電法と選び方をパナソニックに聞く
■パナソニックのエアーマイスターが考えるエアコン選びのコツ そんな猛暑の最重要アイテムとなるエアコンですが、エアコンがどうやって部屋を冷やしているのか、その仕組みは意外と知られていないかもしれません。 エアコンが部屋を冷やせる理由は、パイプでつながった室内機と室外機が、パイプ内の冷媒ガスを通じて室内の熱を室外へ排出するため。パナソニック エアーマイスター 兼 熱中症予防指導員の福田風子氏によると、エアコンの能力は冷房なら“熱を奪う能力”、暖房なら“熱を供給する能力”をkWという単位で示し、それをエアコンが冷やせる畳数のめやすとして表現しているといいます。
この畳数のめやす、実は建物の気密性によって変わります。例えばエアコンの畳数のめやすが6~9畳となっている場合、「6畳から9畳までの部屋」ではなく、木造平屋南向き和室の6畳、もしくは、鉄筋マンション南向き中間層洋室の9畳向けを意味しているといいます。 木造住宅は鉄筋住宅よりも気密性が低いぶん、冷暖房効率も下がるため、同じ畳数でも必要となる冷暖房能力が異なります。また、鉄筋マンションでも1階と最上階では必要な冷暖房能力は異なり、断熱性や窓の向き、大きさ、天井の高さ(吹き抜けかどうかなど)によっても必要なエアコンの能力は変わるとのこと。 部屋に必要な冷暖房能力より低い能力のエアコンを選んでしまうと、そのエアコンは常にフルパワーで稼働することになるため、電気代が余分にかかってしまうといいます。例えば高天井(2700mm)や西向き窓、入サッシ、最上階では、実際の畳数から1~2ランクアップさせた畳数に対応したエアコンを選ぶことが大切だとしました。 ■高騰する電気代が心配。電気代を節約できる運転方法は? 夏には遠慮なくエアコンを使いたいけれど、使う上でまず気になるのは電気代。おりしも、電気料金の値引き措置(電気・ガス料金激変緩和対策事業)が2024年5月使用分で期限を迎え、2024年6月/7月の電気代値上げは確定されています。(※6月29日現在、経済産業省から8月~10月の電気ガス料金負担軽減策が発表されています) パナソニックの試算によると、月額2,236円の値上げに、電力会社各社の値上げ分が加わり、4人家族では月15,000円以上にものぼる可能性があるといいます。