日本発のAIロボットや“転んでも痛くない床”に熱視線、CES 2025で見つけた先端ガジェット
一般的なフローリング床の約2倍の衝撃吸収性を有するという「ころやわ」は、ふつうの歩行時の加圧によっては形を変えず、人が床の上で転倒した時などに形を変えて衝撃を吸収する特殊な素材により作られています。一般的なエラストマー素材をベースにしていますが、その形状やデザインが技術の特徴。床材として快適な歩行を実現しながら、お年寄りや子どもが万が一転倒した時に衝撃を低減します。
国内では、2024年5月1日時点で、600以上の医療機関や福祉施設が「ころやわ」を導入しています。CESでは、海外向けに製品名を「SHINOBI FLOOR」として、米国など7カ国に本格進出を目指しています。下村氏が「ころやわの着想を、忍者が使っていたといわれる水蜘蛛(ミズグモ)から得たこと」から、海外向けのネーミングを決めたといいます。 同社では「ころやわ」をベースに、転倒などを検知できるセンサーを内蔵した新製品も開発中です。高齢者がウェルビーイングを保てる社会に欠かせないプロダクトとして注目されると思います。
■MIXIの会話AIロボット、次世代機がアメリカでも好評 MIXIは昨年の10月に発表し、公式ストアで予約販売を開始した会話AIロボットの新モデル「Romi Lacatanモデル」を今回のCESに出展します。
初代のRomiとの大きな違いは、内蔵するカメラで人物の顔を認識できるだけでなく、人物の服装、料理、景色なども分かる視覚機能が充実したことです。思い出を育む「長期記憶」の機能も実装します。担当者の長岡輝氏は「Romiシリーズに搭載するAIモデルとチップセットの両方が進化したことで、2020年6月に先行販売した初代のモデルから大きな進化を遂げることができた」と話しています。 今年のCES Unveiledでは、同社のほかにもたくさんの出展社が個性的な会話型ロボットを展示していました。それぞれに見栄えすることもあり、多くの来場者がロボット系の展示に注目していたように見えました。関連する技術が成熟してきたこともあり「今度こそロボットが来る!」という機運が米国のエレクトロニクス市場で高まっているのだと思います。 ■NTTドコモの「フィールテック」がCESに進出 NTTドコモも今年のCESに参加します。遠くにあるモノをよりリアルに感じられる“フィールテック”のプロジェクトを展示します。 プレビューイベントの会場では、振動素子を内蔵するハンドヘルドのデバイスを持ちながら、タブレットで再生されている映画の音声に合わせて、デバイスが振動する様子を体感できる没入型視聴のデモンストレーションを体験しました。