“日本最南端の鉄道”を求めて沖縄本島の360km先へ。かつて孤島に存在した「シュガートレイン」とは
那覇にもシュガートレインスポットが存在
なお、那覇に戻った筆者が次に立ち寄ったのは、市内のゆいれーる・壺川駅近くの壺川東公園。ここには南大東島で走っていたシュガートレインのディーゼル機関車が展示されているからだ。 マンションやアパートに囲まれた住宅街の一角にある小さな公園で観光スポットというわけではないが、保存状態は島にある車両よりも明らかに良い。運転室も立ち入り可能で地元の子供たちが中に入って遊んでいた。 シュガートレインには13年に観光鉄道として復活する計画が持ち上がったが、結局とん挫。鉄道ファンとしては残念だが、採算性などの問題から最終的には見送ることになったようだ。 それでも日本最南端の鉄道遺構として歴史的にも価値があるのは事実。島には今も手つかずの自然が多く残っており、南国でもリゾートではない離島に行ってみたいという方にはいいかもしれない。 <TEXT/高島昌俊> ―[シリーズ・駅]― 【高島昌俊】 フリーライター。鉄道や飛行機をはじめ、旅モノ全般に広く精通。3度の世界一周経験を持ち、これまで訪問した国は50か国以上。現在は東京と北海道で二拠点生活を送る。
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