“昨日の敵は今日の友”新山-稲川、眞杉-郡司が好連係! サプライズが楽しめる共同通信社杯競輪、過去のオモシロエピソード5選
芦澤大輔・辰弘による兄弟連係/2021年岐阜開催2日目8R
netkeirin編集部が選ぶ「競輪好プレー月間大賞」で2021年9月“満場一致”での月間大賞への選出、また加藤慎平氏と東スポ・前田睦生記者による特別企画「競輪好プレー年間大賞」で見事大賞に選出された涙の兄弟連係。自動番組によって実現した芦澤兄弟の同走は多くの競輪ファンをワクワクさせ、連係は“兄弟の絆、ラインの絆”を知らしめるものになった。 常に慕い、目標として追ってきた兄・大輔との連係を控えた弟・辰弘は前日にコメントを出す段階から涙していたとのこと。辰弘は「こんな機会は最初で最後かもしれない。もう自力ではないけど、総力戦でアニキと決めたい。今の僕があるのは兄の背中を見てきたから」と言葉にし、兄・大輔は「うちは3人兄弟で姉がいる。みんな6歳ずつ離れているけど凄く仲が良い。辰弘に望む事? とにかく後悔しない走りをやって欲しい」と語った。 レースは3着までの勝ち上がり。ともにマーカーの芦澤兄弟がどんな走りを見せるのか注目が集まった。そして勝負の打鐘が鳴り、弟・辰弘が渾身の先行。迷いなく風を切った。兄・大輔は躊躇することなく番手捲りを敢行。結果3着となり、勝ち上がりを決めた。レース後、弟は「20代のどこかで兄と連係できていたとしても、こんなレースはできなかった」と振り返り、兄は「2人でつかみ取った3着」と結論づけた。兄は3角から記憶がないとも話していた。 平原康多は「本気で痺れましたよ。あれが本来の競輪」と語り、村上義弘は「気持ちええレースだった」と語ったという。現場では多くの選手が兄弟に声をかけ、その連係を讃えたとのこと。今も語り継がれる感動のサプライズ連係だった。今年2024年の共同通信社杯も前検日からずっと盛り上がっていきたい!
あとがき
本記事では5つの“まさかの連係”を取り上げましたが、過去3年間、選びきれないサプライズ連係がありました。netkeirinで公開したニュースのアクセス数値も高く、清水裕友と小松崎大地(2021年)、松浦悠士と柴崎淳(2021年)、寺崎浩平と諸橋愛(2021年)、中野慎詞と吉田敏洋(2022年)、浅井康太と山根将太(2023年)などは大きな話題になりました。 また「意外な選手同士の組み合わせ」に目が行きがちですが、自動番組の“あや”による「並び順」や「単騎選択」なども面白く、各選手の人情や戦略を考察するにも面白い要素が多々あります。『あの選手はどこで走るか、どこで勝負するか』ーー。そして、優勝の栄冠は誰が勝ち取るのかーー。読書の秋、食欲の秋? 秋はやはり“競輪ドラマの秋”でしょう!