パリ五輪前日でも貪欲だった技術向上への姿勢【松山英樹 新春特番単独インタビュー(1)】
男子ゴルフの松山英樹選手が、CSゴルフネットワークの新春特別番組『松山英樹 ~La Strada~(1月1日よる7時初回放送)』で単独インタビューに応え、PGAツアーで2勝をあげてアジア人最多となるツアー10勝目に到達し、パリ五輪では銅メダルを獲得するなど充実した2024年シーズンの1年間を振り返りました。同局で中継解説を務めるプロゴルファー・佐藤信人さんとプロキャディ・杉澤伸章さんが話を聞いています。
「どうにかして勝てないかなと振り回しました」高校生の日本アマ王者・松山茉央選手への対抗意識
杉澤 2024年シーズンお疲れ様でした。どんなシーズンでしたか。 松山 そうですね、本当にいい年になったなって感じですね。 杉澤 「いい年」って顔してますね。 松山 どういう顔ですか(笑)。 佐藤 さて毎年恒例の振り返りなんですが、2024年はイベントが多すぎて収録時間内に収まるか心配ですけれども。 杉澤 シーズン序盤ではどんな状態だったんですか? 松山 2023年シーズンが終わって、一回ゴルフから離れようというくらいの感じで本当にクラブはあまり触っていなくて。ZOZOチャンピオンシップとダンロップフェニックスだけプレーして、ほぼ練習もしてないですね。今年(2024年)もそんな感じなんですけど。 佐藤 2023年からPGAツアーのスケジュール変更で秋がオフっぽくなって良かったですよね。 松山 そうですね、それで体もすごく回復したというか、首痛に二年間苦しんだ分、しっかり休んでリフレッシュできたので。そこはすごく助かりました。 佐藤 2024年もZOZOチャンピオンシップとダンロップフェニックスだけで、いい休みを取りながらという感じですかね。ダンロップフェニックスは優勝争いでファンも大いに盛り上がっていましたけど、予選ラウンドは同じ名字で日本アマチャンピオンの松山茉生選手(福井工大福井高1年)と同じ組でしたが、飛距離の意識はありましたか? 松山 はい、そうですね。 佐藤 私は毎日ドライビングディスタンスをチェックして、松山選手が1位で、茉生くんが2位というのが「これ絶対意識してマン振りしているんだろうな」と思ったんですけど。 松山 彼とは二年前に会っているんですが、初めて練習場で見た時「うわ、やばいなこの子」って。その頃から全然敵わないなというぐらい振れていたので、「教えてください」って言われても「教えることないからそのまま振り続けな!」と。日本アマを勝ってツアーにも出るようになっていたので、一緒に回りたいなと思っていましたが、練習場でこうスッと計測器を置いてボールスピードとか見て「ああ、やべえな」と。もうボールスピードは100%勝てないので、どうにかして勝てないかなと思って凄く振り回しました。 杉澤 計測器置かれた茉生くんもびっくりしたでしょうね。