ピッチ上で殴り合い、頭突き、骨折…大乱闘の歴史!? プレミアリーグで勃発した仲間同士の喧嘩
■ニューカッスルの殴り合い
プレミアリーグ史に残るピッチ上の大喧嘩と言えば、これしかないだろう。2005年4月、ニューカッスルの主力である2人の選手が試合中に殴り合いを始めたのである。アストン・ヴィラをホームに迎えた一戦で80分に0-3とされて敗色濃厚になると、プレー中にもかかわらずMFリー・ボウヤーとMFキーロン・ダイアーが掴み合いながらパンチを放つ喧嘩を始めたのだ。慌ててアストン・ヴィラのMFギャレス・バリーやチームメイトが割って入って何とか止めたが、両選手には「暴力的な行為」としてレッドカードが提示された。既に退場者を出していたニューカッスルは残り時間を8人で戦うことになり、当然そのまま敗戦を喫した。 殴り合いの喧嘩について、後にボウヤーはこう説明している。「負けるのが嫌なんだ。試合中、自分がゴールを奪えそうな位置にいたのに彼はパスを出してくれなかった。そういうことが何度かあったので『何をやっているんだ。パスをよこせ』と、もっと汚い言葉で伝えたんだ。彼も言い返し、近づいていき、あとは知っての通りさ。もちろん後悔している。でも、あれこそが情熱なんだ」 試合後、両選手は監督とキャプテンから大目玉を食らったという。もちろん、それだけでは済むわけもなく、両選手とも一発退場による3試合の出場停止。先にパンチを繰り出したボウヤーはサッカー協会からさらなる追加の出場停止処分と罰金処分を受けたほか、警察沙汰にも発展して「脅迫的な行為」の罪で罰金を科せられた。実は、ボウヤーはチームのことを考えてダイアーをかばおうとしたというのだ。「責任を背負うように言われたのさ。そうすればダイアーが試合に出られるので、チームのために『分かった。自分が責任を取る』と伝えたんだ。私にとっては勝つことが全てだったからね」 ニューカッスルは直後にFAカップ準決勝のマンチェスター・ユナイテッド戦を控えていたので、ダイアーだけでも試合に出られるように動いたのだが、結局は二人とも大一番を欠場することになり、チームも1-4の大敗を喫してFAカップから敗退した…。