なぜ朝倉未来は11.21大阪「RIZIN王座決定戦」の対戦相手に自らの癖を暴露し「UFC」挑戦の夢を語ったのか
YouTubeを始めた斎藤が、KO勝利確率を「50-50」と発言したことに対して、朝倉は「90-10」と返している。豪語するなら「100-0」と言うべきだが、この「10の」リスクを頭に入れる慎重さがRIZINで7連勝中の朝倉の怖さでもある。 「右(のパンチ)がノーモーション。すごくいいものを持っている。威力があり、踏み込みと同時に来る。限りなく少ないとは思うが彼が言うように俺が倒れる可能性もある」 YouTubeでは場外バトルが激しいが、これも朝倉流のプロ哲学にもとづいたもの。すべてが試合に勝つために計算されたものなのだ。 「格闘技は、お客さんありきで成り立っている職業。2日でチケットが完売したのも俺が試合をするから売れているわけ。斎藤選手が違う誰かとやってもメインで試合もできないし観客も集まることはない。盛り上げる意味で(色々と)言っているが、試合になると熱い気持ちは持っていかない。冷静。今までと同じ」 大阪決戦を10日後に控えてコンディションも万全に仕上げた。この日は、白川陸斗(志道場)と3分間のマススパーリングを公開したが動きは軽快だった。減量も順調でリミットの66キロまで残り5キロ。昨年の大晦日のBellator対抗戦では、3日前に7キロオーバーだったことを考えると「いつもより調子がいい」に嘘はないだろう。 午前中に5分×8、9ラウンドのスパーリングを消化。午後9時には就寝するというストイックな生活パターンを守っているという。 朝倉に唯一の弱点があるとすればYouTuberとして莫大な収入を得ている彼が、ファイターとしてのファイトマネーとのギャップに高いモチベーションを保持できないことかもしれない。 「彼とは違う人生を歩んできた。僕が(朝倉に)上回っている点は根性。リング上の5分×3ラウンドにすべてをかける」と言い切る斎藤との戦う理由の違いだ。 だが、朝倉は、その疑念を明確にこう否定した。